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eドリル トップページ > That's GAKU(2018年11月)

2018年11月

西日本豪雨で被害を増幅した「バックウォーター現象」

 7月5日から続いた西日本豪雨は各地に大きな被害をもたらした。中国地方では、同じ場所に新しい積乱雲が次々と発生するバックビルディング現象が発生し、大雨をもたらす線状降水帯が長時間居座った。
 岡山県倉敷市真備町地区では川の堤防が決壊して浸水し、甚大な被害が出た。専門家は、「バックウォーター(背水)現象」が発生して堤防の決壊につながった可能性があると指摘する。
 バックウォーター現象とは、地形などの影響で川の流れが妨げられて水位が上がる現象。堤防が決壊した小田川は、真備町地区の東側を流れる高梁川の支流。小田川では、合流地点から上流へ約13q地点で氾濫危険水位を超え、合流地点から上流へ約3.4qと約6.4q地点で堤防が決壊した。
 川が合流した先の地形は湾曲して水が流れにくく、川幅が狭い。その影響で、高梁川に比べて勾配が緩やかな小田川の流れが滞り、バックウォーター現象が起きた。市のハザードマップでも、5m以上浸水する恐れがあるとされていた地区だった。
 家や学校周辺の地形による災害の危険性をハザードマップで確認しておくことが大切だね。

環境に配慮して廃止?「プラスチック製ストロー」

 7月にアメリカの大手コーヒーチェーン、スターバックスが、「2020年までに世界の全店でプラスチック製ストローの提供をやめる」と発表した。理由は、大量消費されているストローがプラスチックごみとなり、海洋汚染の原因の一つになっていると指摘されているからだ。
 この「プラスチック製ストロー」廃止の動きは日本でも広がりをみせ、ファミリーレストランなどが廃止を発表している。
 石油を原料とするプラスチック製品は、ごみとして川や海に出ると自然には分解されない。そのため、動物が誤って飲み込み死に至るなど、生態系に悪影響を及ぼす。また、燃やして処理すれば二酸化炭素を排出し、地球温暖化を促進してしまう。
 そこで、紙製のストローに切り替えたり、チタンなど金属製のストローを「マイストロー」として持参し、繰り返し使用する取り組みも始まっている。
 環境省は、環境汚染の原因となる使い捨てプラスチック製品を減らすため、来年度から、植物が原料の「バイオプラスチック」を普及させる事業を始める。
 バイオプラスチックには、トウモロコシやサトウキビなどの有機物を原料にして作られる「バイオマスプラスチック」と、微生物によって分解される「生分解性プラスチック」があり、地中の微生物に分解されやすいのが特徴。石油が原料のプラスチックと比べると、原料となる石油の消費量や焼却処分するごみの量を減らせるのが長所だ。
 しかし、バイオプラスチックは石油プラスチックに比べて製造コストが高く、まだ大量生産体制も整っていない。
 そこで、来年度から、環境省がバイオプラスチック製の日用品などを製造する企業に補助金を出すことになった。2015年度には4万tだったバイオプラスチックの国内出荷量を、2030年度には197万tまで増やす計画。
 環境汚染防止に役立つバイオプラスチックが身近なものになっていきそうだね。

日本で初めて発生した「ブラックアウト」

  9月6日未明、最大震度7の北海道胆振東部地震が発生。それに伴い、日本で初めての「ブラックアウト」が起きた。
 ブラックアウトとは、大手電力会社の管轄するほぼ全域が停電すること。9月6日には、北海道電力が管轄する北海道全域の約290万戸が停電した。
 主な原因は、道内の電力需要の半分以上を担う苫東厚真火力発電所が震源の近くにあって緊急停止したため。だが、地震の影響を直接受けなかった他の発電所まで運転を停止し、ブラックアウトしたのはなぜだろう。
 通常、発電所の発電量は、需要と一致するよう自動調整されている。需要と供給のバランスが崩れると、発電機の回転数が乱れて発電機や産業用機器が故障してしまうからだ。災害で一部の発電所が緊急停止した場合は、他の発電所の供給量を増やし、需要と供給のバランスをとることになっている。
 地震発生当時、道内では苫東厚真の3基のほか、3か所の火力発電所が稼働していた。ところが、地震で緊急停止した苫東厚真の2基の電力量は他でカバーできる量を超えていた。そこで、発電機の故障を避けるため、他の発電所も自動的に運転を停止し、ブラックアウトになった。
 緊急時には本州から電力を融通してもらう送電線もあるが、機能しなかった。直流で受け取った電気を交流に変換しなければ使えず、変換装置を稼働する電気がなかった。仮に機能しても、苫東厚真の穴は埋められなかったという。
 東日本大震災後、泊原子力発電所が運転を停止し、苫東厚真火力発電所に電源が集中していることが大きな問題だった。
 関東地方は東京湾、中部地方は伊勢湾周辺に火力発電所が集中している。南海トラフを震源とする巨大地震を想定すると、他の地域でも大規模停電の危険性はある。

1400億年後も宇宙は存在?「暗黒物質」の分布から予測

 宇宙が急激な膨張によって引き裂かれる日は来るのか?それはいつなのか?そんな疑問の答えにもかかわる研究結果が発表された。
 東京大学と国立天文台の研究チームは、すばる望遠鏡(ハワイ)による観測で、「暗黒物質」の分布を把握し、「宇宙は今後、少なくとも1400億年間は存続する」という結論にたどり着いた。
 宇宙は誕生から138億年が経過し、現在も膨張を続けているが、将来、急激な膨張によって宇宙が引き裂かれてしまう可能性も考えられている。
 宇宙の膨張は、まだ正体不明の暗黒エネルギーが原因で起こっていると考えられているが、一方で、宇宙の26.8%を占める「暗黒物質」は、その重力によって、宇宙を収縮させる働き を持っている。膨張させる暗黒エネルギーと収縮させる暗黒物質のバランスで、宇宙の未来が決まるという考え方もある。しかし、暗黒物質は、宇宙にどう分布しているのか詳しくわかっていなかった。
 暗黒物質を直接見ることはできないため、研究チームは2014年から、すばる望遠鏡の高性能カメラで約1000万個の銀河を撮影。銀河の光が暗黒物質の重力で曲げられている様子を調べ、暗黒物質の分布を明らかにした。
 その結果、暗黒物質は、急激な膨張で宇宙がバラバラになるほど偏って存在してはいないことがわかった。それをもとに、宇宙はあと1400億年以上は安泰だという結論を出した。
 暗黒物質の観測は2020年ころまで続け、謎に包まれた暗黒エネルギーや暗黒物質の解明にもつなげたいという。この2つの正体がわかれば、宇宙の成り立ちや未来についても、今とは異なる説が出てくるかもしれない。

NEWS CALENDAR

7/22 二酸化炭素の増加で「コメの栄養素」は減少

 大気中の二酸化炭素濃度が上昇すると「コメの栄養素」が減少するという研究結果が発表された。今のペースで二酸化炭素濃度が上昇すれば、今世紀末までに、タンパク質は10%、ビタミンB群は12%以上減少。温暖化で穀物の収穫量が減少するだけでなく、栄養素まで減少する。 大気中の二酸化炭素濃度が上昇すると「コメの栄養素」が減少するという研究結果が発表された。今のペースで二酸化炭素濃度が上昇すれば、今世紀末までに、タンパク質は10%、ビタミンB群は12%以上減少。温暖化で穀物の収穫量が減少するだけでなく、栄養素まで減少する。

 

 

7/25 「火星」の氷床の下に生物存在の可能性ある湖

 イタリアの研究チームが、「火星」の南極にある氷床の下に水をたたえた湖がある可能性が高いと発表。火星には、地球の約100分の1の大気と生命の材料とされる有機物がある。約40億年前には大量の水に覆われていたため、水中で単細胞生物が生き残っているかもしれない。

 

 

8/7 「熱中症」搬送者が過去最多の7万人

 総務省消防庁は、4月30日から8月5日の約3か月間に、「熱中症」で7万1266人が救急搬送され、年間で過去最多だった平成25年をすでに上回ったと速報値を発表した。災害レベルの酷暑Wを象徴するような搬送者数で、全体の48.2%を65歳以上が占めた。

 

 

8/7 奄美加計呂麻島周辺で「サンゴ」が半減

 環境省の調査の結果、奄美の加計呂麻島(鹿児島県)周辺では、昨年8月は海底に占める生きた「サンゴ」の面積の割合が8割だったが、今年6〜7月は4割に半減。サンゴは海水温が30℃を超えた状態が続くと、体内に共生する褐虫藻が抜けて白化し、長く続くと死んでしまう。

 

 

9/5 「りゅうぐう」の重力は地球の8万分の1

 探査機「はやぶさ2」から調べたところ、探査対象の小惑星「りゅうぐう」の赤道付近の重力は地球の8万分の1程度にとどまると、宇宙航空研究開発機構が発表した。9月21日には、小惑星の地表で活動する小型ロボット「ミネルバ2-1」を投下し、着地成功を確認した。

 

 

9/14 植物内の「緊急連絡網」のしくみを解明

 植物が虫に食べられ傷ついた際の、防御機能を高める「緊急連絡網」のしくみがわかった。虫に食べられた葉では、うま味成分の一種グルタミン酸の濃度が急上昇。隣の細胞でカルシウムイオンの濃度上昇が次々起こり、植物全体で虫が消化不良を起こす物質を作って撃退する。

 

 

10/11 ロシアの「ソユーズ」打ち上げ失敗

 バイコヌール宇宙基地から打ち上げられたロシアのロケット「ソユーズ」は、エンジンの異常が発生し、打ち上げに失敗。2人の宇宙飛行士は緊急脱出して無事だった。ソユーズは現在、国際宇宙ステーションに人を運ぶ唯一の手段。今後の計画に影響が出る可能性もある。

 

 

10/19 水星探査機「みお」が90億qの旅に出発

 宇宙航空研究開発機構の水星探査機「みお」が、欧州宇宙機関の水星探査機「MPO」とともに、南米ギアナの宇宙センターからアリアン5ロケットで打ち上げられた。予定飛行距離は日本の探査機で最長の約90億q。7年かけて水星に到着し、磁場などの観測を行う。

 

 

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