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eドリル トップページ > That's GAKU(2019年11月)

2019年11月

除が必要になっている「宇宙ゴミ」って?

 「宇宙ゴミ(スペースデブリ)」とは、故障した人工衛星や打ち上げロケットの破片など、人類の活動で宇宙に残された不用な人工物のこと。宇宙開発が始まって50年以上がたつ。その間にたくさんの宇宙ゴミが発生し、地球の周回軌道を回り続けている。その数は、1辺が10p以上のものだけでも2万個近くあり、レーダーで監視できない1辺が10p未満のものは10万個以上あると考えられている。
 宇宙ゴミは秒速7q以上の速さで地球を周回しているため、人工衛星や国際宇宙ステーション(ISS)などに衝 突すればそれらを破壊してしまう。小さな宇宙ゴミでも、人工衛星を爆発させるほどの破壊力がある。
 そこで、宇宙ゴミを取り除く研究が各国で始まっている。日本に本社を置くアストロスケールは、世界初の宇宙ゴミ除去サービスを専門とする民間企業。ねらった宇宙ゴミを強力な磁石で捕獲し、除去する衛星を開発中だ。近いうちに衛星を打ち上げ、ターゲットとなる宇宙ゴミを見つけて捕獲する実証実験を予定している。
 宇宙ゴミとの衝突事故が起きないよう、宇宙を掃除する技術が必要とされる時代なんだね。

ワクチン接種で食い止めろ!「豚コレラ」の感染拡大

 家畜伝染病「豚コレラ」の感染が国内で広がっている。豚コレラはウイルスにより豚やイノシシが感染する病気。食欲不振や発熱などの症状が出て、致死率が高い。
 日本では1992年以来、発生がなかったが、2018年9月、岐阜県の養豚場で26年ぶりに感染が確認された。それから約1年、1府9県の豚やイノシシに広がり、殺処分された豚は14万4000頭に上る(9月20日現在)。
 豚コレラの感染予防には、ワクチン接種が有効で、国内にもワクチンが備蓄されている。養豚農家や都道府県の担当者からは、安心して豚を飼えるよう、ワクチン接種を希望する声が出ていた。しかし、農林水産省はワクチン接種を行わなかった。その理由は、ワクチンを接種すると、国際機関が認める「清浄国」(特定の伝染病が発生していない国)ではなくなる。すると日本の豚肉が敬遠され、輸出が減ると考えたためだ。
 豚コレラは人に感染することはない。また、感染した豚の肉を食べても、ワクチン接種した豚の肉を食べても人体に影響はない。それでも、輸出が減ると考えた。
 だが、9月に関東で初めて埼玉県で感染が確認され、ようやくワクチン接種を決めた。このまま感染が広がれば、輸出(年間約10億円)の減少より損害が大きくなり、国内の養豚業が壊滅するという声が強まったからだ。10月に、埼玉、群馬、長野、岐阜、愛知、静岡、富山、石川、福井、滋賀、三重の11県でのワクチン接種が了承され、接種が始まった。
 また、農林水産省は、豚コレラウイルスを運ぶ野生のイノシシ対策として、9月上旬、豚コレラ発生地域を囲むように、経口(口から服用する)ワクチンを散布する対策に乗り出した。岐阜の東西の8県で経口ワクチン10万個を散布し、この地域内で豚コレラを封じ込めようという作戦だった。
 ところが、10月には地域外の群馬、山梨でイノシシの豚コレラ感染が確認され、対策の立て直しが必要となった。
 初期対応の判断の甘さから感染が拡大してしまった豚コレラは、撲滅までに長い時間がかかりそうだ。

災害による停電被害を減らす「無電柱化」とは?

 9月の台風15号の被害で、千葉県を中心に大規模停電が続いた。経済産業省が問題点を検証するため開いた会議で、電力ネットワーク強化の対策として、鉄塔や電柱の強度基準の見直しと、「無電柱化」推進が挙げられた。無電柱化とは、電柱をなくして電線を地中に埋めることだ。
 台風15号では、強風で1000本を超える電柱が倒れ、最大93万5000戸近くが停電。復旧には長い期間を要した。これまでも、2018年の台風21号で約1700本、東日本大震災では電力と通信でそれぞれ約2万8000本ずつの電柱が倒れた。電線が地中を通っていれば、風の被害は防げる。地震が起きても被害は少なく、東日本大震災でも、地中に埋めた通信線の被害は電柱の約25分の1ですんだという。
 世界の主要都市と比べ、日本の無電柱化は進んでいない。ロンドン、パリ、シンガポール、香港は無電柱化の割合が100%。ニューヨークも80%以上だ。しかし、日本は東京23区で7・8%、大阪市、名古屋市は5%台で、日本全体では1・2%。日本には約3600万本の電柱があり、毎年7万本ずつ増えている。
 電線を地中に埋めると災害に強くなるだけでなく、電柱がなくなることで道路は通行しやすくなり、街や自然の景観もよくなる。それでも無電柱化が進まない理由は費用だ。
 電柱を使えば1qあたり3000万円前後で電線を引けるが、地中に埋めると5億3000万円かかる。これは、電線と電話などの通信線を同じ所に通す共同溝方式にしているためだ。海外のように直接、電線を地中に埋める方式なら1億円以下でできると試算され、電線を埋める深さなど国の基準を緩和すれば、さらに安くなりそうだ。
 大きな地震と、温暖化による台風の大型化が予想されている日本。なるべく費用を抑えながら無電柱化を進めて、電力網を守れるようにしたいね。

川の堤防を決壊させた「越水」とは?

 10月の台風19号は、関東甲信や東北地方に大量の雨を降らせ、全国71河川の140か所が決壊した(10月25日現在)。専門家の調査によると、宮城・福島の阿武隈川や長野の千曲川などでは、河川の水があふれる「越水」により堤防が決壊した。
 堤防が決壊する(崩れる)おもなメカニズムには、堤防の河川側が水流で削られる「浸食」、堤防内に水が浸み込んで崩れる「浸透」、そして「越水」の3つがある。越水は、河川の水があふれ、堤防を越えた水によって外側の斜面が削られ堤防が崩れる。堤防の外側には、水が落ちる勢いで地面がえぐられた「落堀」が確認できた場所もあった。
 阿武隈川の3つの支流で18か所が決壊した宮城県丸森町では、16か所で「逆決壊」が起き、水が堤防の外側から川へ流れ込む珍しい現象が起きていた。逆決壊は、雨水や上流で氾濫した水によって堤防の外側が浸食され、堤防が崩れるというメカニズムで起きる。宮城県によると、通常、河川の堤防は、水が流れる河川側をコンクリートで補強するが、外側を補強することは少ないという。
 台風19号による水害では、水の威力をまざまざと見せつけられる結果になった。多くの箇所で堤防が決壊したメカニズムを分析して、堤防づくりや補強の方法も考え直す必要がある。災害で得た教訓を防災に生かしていかなければいけないね。

2019 science CALENDAR

7/10「ライチョウ」の生息地は今世紀末に消滅?

 長野県環境保全研究所は、北アルプスに生息する国の天然記念物「ライチョウ」が、温暖化の影響で今世紀末には絶滅する恐れがあると発表した。温暖化でエサとなる高山植物が激減し、営巣場所のハイマツも減少するため、生息地の面積は現在の0.4%しか残らない見通しだ。

 

 

7/25小惑星「2019OK」が地球にニヤミス

 地球衝突が心配される小惑星「2019OK」が、地球から約7万2000q離れた地点を通過した。これは月との距離の5分の1で、天文学的にはニアミス(異常接近)の距離。小惑星は直径約130mで、もし地球に衝突していれば、東京都と同じ面積の範囲を壊滅させていたという。

 

 

8/12「エボラ出血熱」に生存率が高い新薬

 コンゴ共和国で感染が拡大している「エボラ出血熱」は死亡率が約5割と高く、有効な治療法もなかった。患者が参加して行われた新薬の試験で、アメリカの製薬会社が開発した2種類の新薬で治療すると、早期の段階なら患者の生存率が9割に達する好結果が得られた。

 

 

8/23「肥満ワクチン」で体重増加を抑制

 大阪市立大学などのチームが、食べても太りにくくなる「肥満ワクチン」の研究を発表。肥満を招く腸内細菌をワクチン注射で減らしたマウスに高カロリーのエサを与えると、注射をしないものより体重増加が約 12%抑えられた。人間の肥満ワクチンにもつながる成果だ。

 

 

9/6恐竜「むかわ竜」の学名を「カムイサウルス」と命名

 北海道むかわ町の約7200万年前の地層から見つかった恐竜の化石、通称「むかわ竜」が新種であるとわかり、学名「カムイサウルス・ジャポニクス」と命名された。「カムイ」はアイヌ語で神。日本の恐竜の神という意味が込められた。カムイサウルスの全身骨格は国内最大。

 

 

9/12唾液量を量って「イグ・ノーベル賞」

 笑えて、考えさせられる研究に贈られる「イグ・ノーベル賞」の化学賞を渡部茂氏ら5人が受賞。5歳児の唾液量が1日約500mlであると明らかにしたが、その方法は、子どもが紙コップに吐いた唾液を量るという地道なもの。唾液が虫歯予防に果たす役割の研究の一部だった。

 

 

10/28探査機「はやぶさ2」が重力調査実験に成功

 小惑星探査機「はやぶさ2」が最後の実験に成功したことがわかった。実験は、小惑星リュウグウに向け小型探査ロボットを投下し、落ちる様子を連続撮影して小惑星の重力を詳しく調べるのが目的。最終任務を終えた「はやぶさ2」は、リュウグウを離れて地球へ向かう。

 

 

10/29「マダニ」の感染症で少なくとも3人が死亡

 「マダニ」を介して発症するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者の報告が増え、今年に入って92人となった(10月20日現在)。2013年に統計を取り始めてから最多を更新。そのうち少なくとも3人が死亡しており、専門家は注意を呼びかけている。

 

 

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