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eドリル トップページ > That's GAKU(2018年4月)

2018年4月

 ミッドウェー環礁(諸島)は、ハワイ諸島の北西にある南の島。野生生物の保護区があり、数多くのヒナたちが巣立つアホウドリの繁殖地となっている。
 世界には22種類のアホウドリの仲間がいるが、北半球に生息するのは「アホウドリ」、「コアホウドリ」、「クロアシアホウドリ」の3種類。ミッドウェー環礁は、特に「コアホウドリ」、「クロアシアホウドリ」の繁殖地として世界最大で、数の減少が心配されている「アホウドリ」の繁殖も確認されている。
 そんなアホウドリの楽園、ミッドウェーで、奇妙な光景が見られるという。島で死んだり、浜辺に打ち上げられたりしたアホウドリの死がいとともに、数多くのプラスチック片が見つかることがあるというのだ。アホウドリとプラスチックにどんな関係があるのだろうか。

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生まれた場所に戻り繁殖・子育て

 「アホウドリ」は、体重4〜5s、体長約90p、翼を広げると約220pにもなる最大級の海鳥。やや小さい「コアホウドリ」は体長約80p、「クロアシアホウドリ」はさらに小型で体長70pほど。アホウドリの仲間は、子育ての期間以外は海上を飛んだり海面で休んだり、一生を海の上で過ごす。
 北半球の太平洋にすむアホウドリは、夏になると太平洋を北上してベーリング海やアラスカ湾、アリューシャン列島周辺へ渡る。秋になると南下して、ハワイ諸島やミッドウェー環礁などの島で繁殖し、子育てをする。日本でも、伊豆諸島の鳥島、小笠原諸島の聟島、尖閣諸島などで、「アホウドリ」、「コアホウドリ」、「クロアシアホウドリ」の繁殖が確認されている。乱獲で数が減った「アホウドリ」については、聟島を新たな繁殖地として保護活動が行われている。
 寿命は約50年と長く、繁殖を始めるのも5〜7歳になってから。天敵の少ない孤島で集団で子育てをし、長生きするためか、1年に1回、1個の卵しか産まない。ミッドウェー環礁では、66歳のアホウドリの産卵も確認されている。
 アホウドリのエサは魚やイカ、オキアミ(エビのような形をした甲殻類)など。親鳥は海で獲ったエサを胃の中に入れてヒナのもとへ戻り、エサを吐き出して口移しでヒナに与える。

 

森林火災が多発し生活の場を追われる

 アホウドリの死がいとともに見つかる多数のプラスチック片は、アホウドリの胃の中にあったものだった。アホウドリは海に漂うプラスチックゴミをエサだと思い、誤って食べていたのだ。プラスチックが胃の中にたまると、おなかがいっぱいだと錯覚してエサを食べなくなり、餓死することもある。プラスチックが消化管を傷つけ、消化管に詰まることもある。親鳥は胃の中のエサを吐き出してヒナに与えるため、ヒナの胃からもプラスチックが出てくる。
 これまで、アホウドリなどの海鳥が海に浮かんでいるプラスチックを食べるのは、エサの魚やオキアミに見えるからだと考えられていた。だが、最近の研究で、見た目だけでなく、臭いがプラスチックをオキアミだと思わせていたことがわかった。
 オキアミは藻類をエサにしているが、藻類が海中で分解されると、硫黄臭を放つ物質が発生する。アホウドリは、この硫黄臭をたどってエサ場に集まるオキアミを見つける。ところが、海に漂うプラスチックゴミにも藻類が繁殖するため、同じ臭いを発するプラスチックをオキアミだと思い込んでしまうのだ。
 アホウドリの楽園ミッドウェー環礁は、潮流の関係で海のゴミが集まる「太平洋ゴミベルト」にある。人間が出したプラスチックゴミが、今日もアホウドリの命を脅かしている。

 

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