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eドリル トップページ > That's GAKU(2016年12月)

2016年12月

『股のぞき』で「イグ・ノーベル賞」!

『股のぞき』は、自分の股の間から顔を出し、逆さまにものを見ること。日本三景の一つ「天橋立」(京都府)が股のぞきの名所として知られるなど、日本人にはなじみのある行為だが、これを科学的に研究し、立命館大学の東山篤規教授と大阪大学の足立浩平教授が「イグ・ノーベル賞」の知覚賞を受賞した。
イグ・ノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に与えられるもので、1991年から、世界中のまじめでユーモアあふれる研究が表彰されている。
東山教授らは、『股のぞき』をすると、風景を平面的な絵画のように錯覚する現象について研究した。この錯覚は、普通の姿勢で風景が上下逆に見える眼鏡をかけても起きることはなく、頭が逆さまになる姿勢自体が原因で起きることを突つき止めた。
日本の研究者は、2007年に「ウシのフンからバニラの香り成分抽出」で化学賞、2014年に「バナナの皮が滑りやすい理由」で物理学賞など、10年連続で受賞。ノーベル賞同様、輝かしい業績を残している。ユーモアのセンスがないといわれることもある日本人だが、研究ではユーモアが評価されているね。

探査機「ジュノー」が木星に最接近

アメリカ航空宇宙局(NASA)は、木星探査機「ジュノー」が8月27日に木星の上空約4200qを通過し、これまでの探査機に比べて最も木星に接近したと発表した。
木星は、太陽系最大の惑星。赤道の半径が7万1000qで地球の11倍、質量が320倍ある。太陽からの距離は平均7億8000万qで、地球と太陽の距離の約5倍。約10時間で自転し、12年で公転している。
「ジュノー」は、2011年8月に打ち上げられ、2016年7月4日に木星の周回軌道に入った。木星の周回軌道への投入は、NASAの探査機「ガリレオ」以来21年ぶり。これまでの探査機は赤道付近の軌道を回ったが、「ジュノー」は初めて南極と北極の上空を通る南北方向の軌道を回り、これまで人類が目にしたことのない木星の極地の画像も撮影。画像にはいくつもの渦巻きがあり、巨大な嵐が起きていることがわかった。
「ジュノー」には、可視光線で細部を撮影するジュノーカムのほか、紫外線カメラや赤外線カメラ、木星の内部をスキャンするためのマイクロ波放射計などが搭載されている。今回の探査計画では、木星の内部に固体の「核」があるかどうかなど、内部の構造を明らかにし、太陽系の起源にもかかわる木星の成り立ちの解明を目標としている。そのために、大気や磁場、重力などを詳しく調べ、南極と北極のオーロラの観測もする。
8月に紫外線カメラで撮影された北極のオーロラの映像から、すでに新発見もあった。これまで木星のオーロラの発生には、太陽系最大級の火山活動をしている木星の衛星「イオ」が関係していると考えられていたが、オーロラの形から、「イオ」だけでなく、「エウロパ」や「ガニメデ」などの衛星の磁力線もかかわっていることがわかった。
2018年2月に木星に落下して観測を終えるまで、「ジュノー」は木星を30周以上し、新しい情報を届けてくれる予定だ。

 

 

ゲームだけじゃない?活用が広がる「VR元年」

2016年が「VR元年」といわれていたのを知っているだろうか。「VR」は「仮想現実(Virtual Reality)」の略。離れたところにある現実の場所やコンピュータで作り出した架空の世界が目の前にあるように感じられるしくみだ。最近はゴーグル型VR端末を装着し、パソコンやゲーム機、スマートフォンと接続して利用するものが多い。
VRの歴史は、1960年代にアメリカの大学で開発されたゴーグル型端末に始まった。1980年代には、NASAが宇宙飛行士の訓練用にシステムを開発。日本のゲームメーカー任天堂は、1995年にゴーグル型ゲーム機を発売したが、まだコンピュータの性能が低かったため普及しなかった。
それから20年余り。2016年には、アメリカや台湾など各国のメーカーからゴーグル型VR端末が相次いで発売され、日本でも10月にソニーから「プレイステーションVR」が発売された。ゲームだけでなく、不動産販売や観光、医療などの幅広い分野で活用され、VRが本格的な普及のきざしをみせている。
VRの世界にのめり込めるようになったのは、急速な技術の進歩があったから。顔の動きに合わせて見える風景が変わるようにするには傾きを感知し、動きの速さを測るセンサーの技術が不可欠。また、360度の風景を撮影できるカメラやコンピュータグラフィックス(CG)の技術向上も必要だった。
日本では、ゲーム施設のほか不動産や自動車の販売にVRを取り入れている企業がある。現地に行かなくてもVRでマンションの室内や、その場にない車を見られる。ライブやスポーツ観戦などで臨場感が味わえるのはもちろん、医師の手術練習などにも活用できる。
2016年に900万台だったVR機器の出荷台数が、2025年には1億900万台に増加するという予測もある。キミもいろいろな場所でVRを利用するようになりそうだね。

 

 

85%の削減が目標の「代替フロン」って?

オゾン層を破壊する物質の生産や消費を規制する国際的な合意「モントリオール議定書」の締約国会議が開かれ、10月15日、「代替フロン」の生産を段階的に規制することが決まった。
日本などの先進国は、2019年から段階的に減らし、2036年までに2011〜13年の生産量から85%減らすことになった。
代替フロンとは、水素(H)とフッ素(F)、炭素(C)が結合した「ハイドロフルオロカーボン(HFC)」のこと。エアコンや冷蔵庫などで熱を運ぶ冷媒として使われているが、大気中に放出されると二酸化炭素の数百〜数千倍も温室効果があるとされ、問題になっている。
HFCが「代替フロン」と呼ばれるのは、それまでエアコンや冷蔵庫の冷媒に使われていた「フロン」(特定フロン)の替わりに使われるようになったから。塩素が含まれているフロンは、大気中に放出されると「オゾン層」を破壊してしまう。オゾン層は成層圏(地上10〜50q)にあるオゾンの濃度が高い大気の層。オゾン層が破壊されると、太陽から地上に届く紫外線が増えて動植物に害があり、人間にも皮膚がんや白内障などの病気が増加する危険がある。
そこで、1987年からフロンの規制が始まった。代替フロンが使われるようになって、オゾン層の破壊を食い止める効果はあった。ところが、代替フロンには高い温室効果があることがあとになってわかり、代替フロンも規制が必要になったというわけだ。
代替フロンに替わる温室効果の少ない冷媒として、アンモニアなど自然界にある物質も活用できる。しかし、今の技術では費用が高くなってしまうため、エアコンや冷蔵庫などを製造するメーカーの技術開発が求められている。代替フロンの規制は、地球の気温上昇を0.5度抑える効果があると推計されている。温暖化を食い止めるためには重要な対策だね。

2016年 SCIENCE CALENDAR

「大西卓哉宇宙飛行士」がソユーズでISSへ

カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から、「大西卓哉宇宙飛行士」が搭乗したロシアの宇宙船ソユーズが打ち上げられた。大西宇宙飛行士は、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する6人目(計7回目)の日本人となった。(10 月30 日に地球へ帰 還した。)

 

「デング熱」のため日本国内で女性が死亡

フィリピンから帰国した新潟県の30代の女性が、「デング熱」のため死亡した。女性は7月15 日まで2週間余りフィリピンに滞在。滞在中から頭痛や発熱があり、帰国後の16日に発疹や出血などの症状が出た。国内でデング熱による死者が出たのは、2005年以来11年ぶり。

 

「400歳」まで生きるサメ 脊椎動物で最長寿

コペンハーゲン大学などのチームの研究で、北極海などにすむニシオンデンザメは最高でおよそ「400 歳」まで生き、脊椎動物では最長寿であることがわかった。このサメは体長4〜5m。泳ぐスピードは時速1km で、世界で最ものろい魚。成体になるまでに150年ほどかかる。

 

国内最大のサンゴ礁で9割が「白化現象」

沖縄県にある国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」の9割で、「白化現象」が確認された。白化は、サンゴと共生する植物プランクトンの褐虫藻がサンゴから抜け出して起こる現象。原因は海水温の上昇とみられる。この状態が長く続くと、サンゴは栄養を得られずに死滅する。

 

不明の着陸機「フィラエ」彗星上で発見

欧州宇宙機関の探査機ロゼッタから分離され、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸後、通信が途絶えていた小型着陸機「フィラエ」が発見された。フィラエは2年前、彗星に着陸後、充電に必要な太陽光が十分に当たらず行方不明に。観測終了間際にロゼッタの画像で見つかった。

 

世界最大級!草食恐竜の「足跡化石」

岡山理科大学などの研究チームが、モンゴル・ゴビ砂漠で、約7000万〜 9000万年前の白亜紀後期の地層から、長さ106cm、幅77cm の恐竜の「足跡化石」を発見。世界最大級の草食恐竜、全長25〜30m以上のティタノサウルス類の足跡に砂がたまって固まったものとみられる。

 

中国の「神舟11 号」過去最長の有人宇宙飛行

中国の有人宇宙船「神舟11号」が、ゴビ砂漠にある酒泉衛星発射センターから打ち上げられた。神舟11号は、9月に打ち上げられた実験室「天宮2号」にドッキング。神舟11号に搭乗した2人の宇宙飛行士は、中国としては最長となる33日間の有人宇宙飛行を成功させた。

 

着陸には失敗するもTGOは「火星観測」続行

欧州とロシアの火星無人探査機「トレース・ガス・オービター(TGO)」は、分離した着陸機による火星着陸に挑んだが、火星表面に激突して失敗。着陸技術の実証はできなかったが、メインの目的はTGOによる「火星観測」であるため、予定通り火星表面の観測を続ける。

 

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