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eドリル トップページ > That's GAKU(2015年12月)

2015年12月

新規制基準で初の「川内原発再稼働」

福島第一原発の事故から4年5か月たった8月11日、「川内原発再稼働」の日を迎えた。川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)は、約4年3か月ぶりに運転を再開。福島第一原発事故の教訓を生かすため、原子力規制委員会が原発の新規制基準を作成して、2013年7月に施行されたが、新しい基準をクリアしての再稼働は初めて。これで、約2年にわたった「原発ゼロ」の状態は終わった。
新規制基準では、航空機衝突テロなどへの対応や放射性物質の拡散防止対策、水素爆発を防ぐ対策など「重大事故対策」が新しく設けられ、火山・竜巻・森林火災の想定を加えた自然災害への対策、電源の確保、耐震・耐津波性能など「設計基準」が強化された。
しかし、再稼働の要件に「住民避難」は含まれていないので、川内原発でも新しい避難計画に基づいた訓練などは行われなかった。
川内原発では、10月15日に2号機も再稼働。伊方原発3号機(愛媛県伊方町)など、すでに新規制基準の審査に合格している原発もあり、審査を受けている原発も多い。政府は、2030年の電源構成の目標で、原子力の割合を20〜22%とした。東日本大震災前の原子力の割合は約30%だったので、それよりは少ないが、それでも約3分の2。震災前は50基近くが稼働していたので、今後、次々に再稼働していくことになりそうだ。
福島第一原発の事故後、原発の停止で火力発電に頼る割合が大きくなり、二酸化炭素の排出量が増えて、電気料金も値上がりした。原発を再稼働させていけば、この2つの問題は解消される。しかし、これからは安全性の問題も考えてエネルギーを選んでいかなければならないね。

 

探査機の最接近で「冥王星」に新事実!

アメリカ航空宇宙局(NASA)の無人探査機「ニューホライズンズ」が、7月14日、「冥王星」に最接近した。「ニューホライズンズ」は冥王星から約1万2500kmの距離まで接近し、その前後に撮影したハート形の地形がわかる冥王星の画像データを地球へ送信してきた。その画像を見た研究者たちは驚きを隠せなかった。探査機が送ってくる冥王星のデータからは、それまでの研究者の予想を覆す新事実がぞくぞくと明らかになったからだ。
冥王星は1930年に発見され、太陽系9番目の「惑星」とされてきた。だが、近年、似た大きさの天体が次々に発見されているため、2006年の国際会議で、新しい分類の「準惑星」となった。
冥王星探査機「ニューホライズンズ」は2006年に打ち上げられ、9年半かけて、地球から約48億km離れた地点まで到達していた。
「ニューホライズンズ」が送ってきた画像に写っていたのは、研究者たちが想像していたのとは違う冥王星の姿だった。地表面には隕石の衝突によってできるクレーターがほとんどなく、氷の山脈や深い谷などがあって、起伏に富んだ地形をしていた。氷の山脈は標高が3500mほどあり、富士山級の高さ。このような山をつくるエネルギーが冥王星に存在するとは誰も想像していなかった。地表にクレーターがないのも、地表が動いて新しくなっているためだが、こうした活動もすでに終わっているだろうと予想されていた。
窒素を主成分とした大気の量についても、予想していたほど多くなかったが、大気が失われていくペースは予想ほど速くなかった。これは、大気中の高いところに大量のシアン化水素があるためで、シアン化水素の存在も予想されていなかった。また、冥王星の大きさは直径2300km程度と計算されていたが、実際には2370kmで、地球の5分の1程度であることがわかった。冥王星の4つの衛星も予測不能な動きをしていることがわかり、興味は尽きない。
冥王星の観測データが「ニューホライズンズ」から地球にすべて届くのは2016年の末。そのデータの分析によって、まだまだ新事実が明らかになりそうだ。その成果を注目して待ちたいね。

 

稼働するのは国内初。「BSL4」の施設って?

国立感染症研究所村山庁舎(東京都武蔵 村山市)が、8月7日、国内で初めて「バイオセーフティーレベル4(BSL4)」の施設に指定された。BSL4とは、世界保健機関(WHO)の基準で、最も危険と分類される病原体を扱える実験施設。海外では、アメリカ、カナダ、イギリス、ドイツ、中国など19か国で41施設が稼働している(2015年3月現在)。
WHOは、ウイルスや細菌などの病原体を、危険度によって4段階に分類している。レベル4は、エボラウイルス(エボラ出血熱)、とうそうウイルス(天然痘)、ラッサウイルス(ラッサ熱)など6種類。ちなみに、レベル3は、MERSコロナウイルス、インフルエンザAウイルス(強毒性の鳥インフルエンザ・新型インフルエンザ)、ペスト菌など。レベル2は、季節性インフルエンザウイルス、デングウイルス(デング熱)、麻疹ウイルス(はしか)など。 
実は、国立感染症研究所村山庁舎の施設が完成したのは1981(昭和56)年。レベル4の病原体を外部に漏らさず安全に扱えるように、外部より低い気圧に保たれた実験室や排気を高機能フィルターで二重に処理できるような設備を備えていた。ところが、危険な病原体が漏れることを心配する地元住民の反対があり、BSL4の指定を見合わせ、BSL3の施設として稼働してきた。
しかし、2014年にレベル4のエボラ出血熱が海外で流行し、国内でも感染が心配されたことから、厚生労働省と武蔵村山市が、住民を交えてBSL4の指定に向けた話し合いを始めた。BSL4施設が1つもない日本では、エボラ出血熱が疑われる患者が出た場合、患者の血液にエボラウイルスがあるかどうかを確かめる検査はできるが、ウイルスを取り出して培養し、診断や治療に役立てることはできなかったからだ。
話し合いの結果、厚生労働省と武蔵村山市が稼働に合意。国立感染症研究所村山庁舎は、完成から34年目にして、ようやくBSL4施設となった。
長崎大学も、長崎県、長崎市と協定を結び、BSL4施設の開設準備を進めている。
レベル4の病原体に感染した患者が出てほしくはないが、短時間で人が世界中を移動できるようになった今、もしもの場合に備えておくことも必要だね。

 

関東・東北で豪雨!発生し続けた「線状降水帯」

9月9日から11日にかけて、関東や東北で大雨が降り、「平成27年9月関東・東北豪雨」と命名された。特に栃木・茨城の両県には記録的な大雨が降り、10日には大雨特別警報が発令されて、河川の氾濫、堤防の決壊が相次いだ。
長時間にわたり大雨が降ったのは、巨大な積乱雲が帯状に連なる「線状降水帯」が同じ場所に発生し続けたため。当時、台風17号からの湿った風が東から吹きつけ、西からは台風18号が変わった温帯低気圧から湿った風が吹きつけて関東の上空でぶつかり、線状降水帯ができていた。線状降水帯の大きさは、東西の幅が200km、南北の長さが500km以上にも達する巨大なものだった。 
通常なら、台風18号から変わった温帯低気圧は風の流れに乗って東に移動していく。ところがこのときは、日本付近で大きく蛇行していた偏西風や、オホーツク海付近にあった高気圧にじゃまされて、温帯低気圧が東に移動できず、日本海付近で動かない状態が続いてしまった。
悪条件が重なった結果、24時間の雨量が300mm以上の豪雨となった。鬼怒川などの河川が増水して、堤防を越えてあふれる「越水」が起こり、やがて、堤防が各所で決壊した。
その後、線状降水帯はわずかに小さくなったものの、その形を保って北上し、宮城県にも大雨を降らせた。
関東・東北豪雨では、同時期に2つの台風が日本へ近づいていたが、今後、温暖化が進むと海面水温が上がり、ますます多くの水蒸気が大気に供給される。そのため、線状降水帯ができるような豪雨の頻度も増えるのではないかと心配されているよ。

 

2015年 SCIENCE CALENDAR

8時59分60秒の「うるう秒」を挿入

地球の自転速度と標準時のずれを調整するため、世界で一斉に「うるう秒」が挿入された。8時59分59秒と9時0分0秒の間に8時59分60秒を入れて、1日を1秒長くした。うるう秒の調整は、1972年から1〜数年ごとに行われていて、今回は3年ぶりの26回目。

 

「油井亀美也」宇宙飛行士ソユーズでISSへ

「油井亀美也」宇宙飛行士が、アメリカ、ロシアの2人の宇宙飛行士とともに「ソユーズ宇宙船」に乗り込み、バイコヌール宇宙基地(カザフスタン)から国際宇宙ステーション(ISS)へ出発した。油井さんは宇宙滞在に挑む10 人目の日本人宇宙飛行士となった。

 

「噴火速報」の運用がスタート

気象庁は、24時間体制で監視している全国47の火山を対象に、「噴火速報」の運用を始めた。2014年9月の御嶽山噴火を教訓に、初噴火や普段を上回る大規模噴火が発生した際、5分以内をめどに、登山者などのスマートフォンやラジオに噴火の情報を送る。

 

「金井宣茂」宇宙飛行士2017年11月ごろISSへ

「金井宣茂」宇宙飛行士が、2017年11月ごろにISSへ向かうことが決まった。ISSでの滞在予定は約6か月。金井さんは元海上自衛隊の医師で、潜水ダイバーの健康状態などを診察していた。医学の専門家としての知識や経験を生かした大きな仕事がしたいと語った。

 

「阿蘇山噴火」で初の噴火速報

阿蘇山(熊本県)で、1979(昭和54)年以来の比較的規模の大きな噴火が発生。噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)から3(入山規制)へ引き上げられた。「阿蘇山噴火」で、導入以来初めて噴火速報も発表されたが、発信されたのは噴火開始の7分後だった。

 

南米「チリ中部沖」の地震で5m近い津波が発生

南米の「チリ中部沖」で、マグニチュード8.3の地震があり、中部の町コキンボでは、高さ約4.8mの津波を観測した。翌日、津波は日本にも到達し、北海道から沖縄まで19都道県で観測された。最大は久慈港(岩手県)で、80cmの津波を観測。

 

「はやぶさ2」が目指す小惑星は「Ryugu」

2014年12月に打ち上げられた探査機「はやぶさ2」が向かっている小惑星の名前が、浦島太郎の昔話にちなみ、「Ryugu(リュウグウ)」に決まった。浦島太郎が竜宮城から玉手箱を持ち帰ったように、はやぶさ2は小惑星「Ryugu」の岩石が入ったカプセルを持ち帰る予定。

 

「小売り電気事業者」40社を認可

電力自由化で、4月から、一般家庭も地元の大手電力会社以外から電気を買えるようになる。それに先立ち、新規参入の「小売り電気事業者」40社が認可された。ガス会社や通信会社なども含まれており、ガスとのセット、スマホとのセットなど、新しい料金プランもスタートする。

 

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