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eドリル トップページ > That's GAKU(2015年8月)

2015年8月

意味を理解してチェックしたい「噴火警戒レベル」

 5月29日、鹿児島県屋久島町の口永良部島の新岳で爆発的噴火が起こり、火砕流が発生。気象庁は「噴火警戒レベル」を「3」から「5」へ引き上げた。それを受け、屋久島町は、全島民に島外への避難指示を出した。
 昨年から、御嶽山(長野・岐阜)、箱根山(神奈川・静岡)と国内の火山で噴火が続き、噴火警戒レベルという言葉をよく聞くね。
 「噴火警戒レベル」とは、火山の活動状況に応じて必要な防災対策や警戒範囲を示すために、気象庁が発表する指標。「1」から「5」までの5段階で発表される。

【噴火警戒レベル】
1 (活火山であることに留意)
2 (火口周辺規制)
3 (入山規制)
4 (避難準備)
5 (避難)

 以前は、レベル「1」を「平常」としていたが、「1」だった御嶽山が噴火し、多数の死者が出たことから、「平常」では安全だと誤解される恐れがあるという意見が出て、今年5月から、「1」は「活火山であることに留意」に変更された。
 噴火警戒レベルは、日本国内の110の活火山のうち、常時観測が行われている47の活火山のなかで、地元自治体が噴火を想定した避難計画を定めたところから順に適用している。2007年に16の火山で始まり、現在は30の火山(霧島山は2か所)で発表されている。最新の情報は気象庁のホームページでチェックしよう。
 ただし、4月に火山性地震が観測された蔵王山(宮城・山形)のように、噴火警戒レベルを適用していない火山では、「噴火警報」や「噴火予報」という形で火山の活動状況が発表されることになっているよ。

地球外生命がいる?土星の衛星「エンセラダス」

 ついに、地球以外で、生物誕生に必要な「水」、「栄養」、「エネルギー(高温)」の3つの条件がそろった天体が発見された。土星の衛星「エンセラダス」だ。
 エンセラダスは、厚い氷に覆われた直径500qほどの小さな天体。地球にとっての月のように、土星の周りを回っている。
 現在、アメリカ航空宇宙局の無人土星探査機「カッシーニ」が土星を周回しながら観測を続けている。これまでのカッシーニの観測データから、エンセラダスを覆う厚い氷の下には巨大な海があり、氷の表面から海水を上空約500qの高さにまで噴き出していることがわかっている。海水は塩と生命の材料となる有機物を含む氷の粒となって噴出している。つまり、「水」と「栄養」の2つがあることはすでにわかっていた。
 今回、カッシーニの観測データから新たにわかったことは、エンセラダスの内部に、生物を育むのに適した温度の熱水、つまり「エネルギー(高温)」があるということだ。カッシーニが土星付近でとらえた約10万分の1の微粒子を調べたところ、エンセラダスから噴き出したもので、二酸化ケイ素(シリカ)を含んでいることがわかった。再現実験から試算した結果、この二酸化ケイ素は、岩石が90℃以上の水に接して、岩石の成分が水に溶けてできたものだとわかった。つまり、エンセラダスには90℃以上の熱水があるということだ。
 大昔、地球に生命が誕生した場所は、海中の熱水が噴き出す場所ではなかったかという説がある。研究チームは、3月12日に発表した論文で、「エンセラダスには、生命が誕生したころの地球に近い環境がある」と指摘している。
 これで、地球以外に生命を育む環境があることが初めて実証された。次はいよいよ、地球外生命発見のニュースが飛び込んでくるかもしれないね。

第三の制度としてスタート!「機能性表示食品」

 健康への効果がある食品の表示制度には、これまで、「特定保健用食品(トクホ)」と「栄養機能食品」の2つがあった。そこに、今年4月から、「機能性表示食品」という第三の制度が加わった。
 これまで、トクホと栄養機能食品以外の健康食品には、「おなか」や「目」といった、体の特定の部分に効果があるという表示ができなかった。そのため、「さわやかな朝をサポートする」、「中高年の見る健康に」など、あいまいな表示をするしかなかったが、この制度によって、消費者庁に「機能性表示食品」の届け出をして受理されれば、「おなかの調子をよくする」「目の健康を維持する」などの機能を表示できる。
 健康食品を販売する企業には、商品の特長をアピールできる制度として歓迎されている。購入する消費者にとっても、体への効果がはっきりわかったほうが選びやすいという声もある。
 しかし、機能性表示食品の制度では、安全性や有効性に疑問があるという指摘もある。トクホの場合は、実際に人が摂取して試験をし、その結果を提出して国の審査を受けなければならない。ところが、機能性表示食品の場合は、科学的根拠を届け出るだけで、審査はなく、書類に不備がなければ受理される。根拠は消費者庁のホームページに掲載されるが、その食品による試験でなくても、成分について、すでに発表されている論文などでもかまわない。
 もう一つの「栄養機能食品」も、国の審査はないが、それは、20種類のビタミンやミネラルといった栄養学・医学的に、すでに有効性が認められているものを基準以上含んでいる食品だからだ。
 機能性表示食品の場合、審査がないので、都合のいい論文だけを根拠として提出しても受理されてしまう。実際に、トクホの審査で「安全性を確認できず、評価できない」と却下された成分を含むサプリメントが、機能性表示食品になっている例もあるという。
 私たち消費者は、機能性食品が国の審査に合格したものではなく、食品を販売する企業の責任で表示されているものだということを理解して利用しなければならないね。

 

韓国で大流行!「MERS(マーズ)」

 いくつものトラブルを乗り越え、小惑星イトカワの微粒子を地球に持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」は、日本人に感動を与えてくれたね。2010年の「はやぶさ」帰還から4年余りが過ぎた12月3日、その後に続く小惑星探査機「はやぶさ2」が打ち上げられた。
 「はやぶさ2」が向かったのは、小惑星「1999JU3」。直径約900mのサトイモのような球形をした小惑星だ。「はやぶさ2」は2018年半ばに小惑星に到着し、約1年半探査を行い、2020年末に地球に帰還する計画。往復52億q、6年がかりの旅を予定している。
 目的地として小惑星「1999JU3」が選ばれた理由は、水分や有機物があると思われる小惑星のなかで、「はやぶさ2」で到達できる唯一の星だったから。もし小惑星の岩石から生物の体を作るたんぱく質の材料となるアミノ酸や、そのもとになる有機物が見つかれば、生命誕生のもとになったアミノ酸は地球上で生まれたのではなく、宇宙から隕石に乗ってやってきたという有力な証拠になるかもしれない。
 今回の「はやぶさ2」計画の最大の目標は、小惑星の岩石を採取して持ち帰ること。初代「はやぶさ」は岩石の採取装置がうまく作動しなかったため、地表のわずかな微粒子しか採取できなかった。
 そこで今回は、人工的にクレーター(穴)を作って、地表だけでなく地中の岩石も採取する。地中の岩石は太陽光の影響が少ないので、太陽系ができたときの状態を残している可能性が高いからだ。
 具体的には、爆薬を仕込んだ衝突装置を小惑星の上空数百mで爆させ、銅製の底ぶたを地表にぶつけて人工クレーターを作る。そのあとで「はやぶさ2」が着陸し、3回にわたり岩石をカプセルに採取することになっている。
 そのほかにも、小型着陸機「ミネルバ2」3台と、欧州製の「マスコット」を降ろして地表を詳しく観測する予定だ。
 「はやぶさ2」はどんな旅をして小惑星にたどり着き、どんな成果を持ち帰ってくれるのだろうか。今から楽しみにして、見守っていこう。

2015年 SCIENCE CALENDAR

日本初の「水星探査機」公開

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、日本初の「水星探査機」を公開した。探査機は日欧共同の水星探査計画「ベピコロンボ」に参加し、早ければ来年7月に欧州のロケットで打ち上げられる。2024年1月に水星に到着。1〜2年大気などを観測し、水星の起源や内部の構造を探る。

「アホウドリ」が戦後初めて小笠原で繁殖

小笠原諸島では1930年代に絶滅した「アホウドリ」が、戦後初めて繁殖した。小笠原諸島を再び繁殖地にしようと、伊豆諸島のアホウドリのヒナを移送して巣立たせてきたが、DNAの分析で、昨年5月に小笠原諸島の媒島で見つかったヒナが、その子どもであることがわかった。

リニアが「時速603km」世界最速を更新

走行試験が続く山梨リニア実験線で、最新型車両L0系が「時速603km」を記録した。これは、鉄道の有人走行で世界最速。開業時の最高時速は500kmだが、技術向上のため、高速で走った場合の空気抵抗や電力消費量などを調べた。中央リニア新幹線は、2027年の開業予定。

2030年の電源構成案は「原子力」が最大22%

電源構成とは、政府のエネルギー政策の基本方針。経済産業省の有識者が発表した2030年の電源構成案では、2013年度と比べ、再生エネルギーが11%→22〜24%へと倍増する一方で、今は稼働していない「原子力」が20〜22%と、多くの原発を再稼働させる方針になっている。

世界の二酸化炭素濃度が史上初の「400ppm」超え

アメリカ海洋大気局は、今年3月の世界の大気中の二酸化炭素濃度が、観測史上初めて月平均で「400ppm」を超えたと発表。産業革命前の二酸化炭素濃度は約280ppm。石炭や石油などの化石燃料の大量消費が、大気中の二酸化炭素濃度を上昇させたことが明らかとなった。

新たに4湿地が「ラムサール条約」に登録

国際的に重要な湿地の保全を目指す「ラムサール条約」に、日本の4湿地が新たに登録された。4か所は、芳ヶ平湿地群(群馬)、涸沼(茨城)、東よか干潟(佐賀)、肥前鹿島干潟(佐賀)。これで、日本国内の登録湿地は、合わせて50か所になった。

沖縄沖の海底鉱床で鉱物を「1000t」試掘

資源エネルギー庁は、2017年度に深海の海底鉱床で、亜鉛や銀、金などの鉱物の採掘試験を行う方針を決めた。沖縄本島沖の水深約1600mに眠る海底鉱物を、2〜4週間かけて「1000t」程度採掘する計画だ。深海の鉱物の大規模な採掘は、世界でも行われていないという。

恐竜の新種の「卵殻化石」丹波市で発見

兵庫県丹波市の白亜紀前期(1億1000万年前)の地層から恐竜の「卵殻化石」の新種が見つかった。鶏卵よりやや大きく、恐竜の卵では最小クラス。肉食恐竜ドロマエオサウルス類の卵とみられ、「ニッポノウーリサス・ラモーサス(枝分かれした日本の卵の石)」と名づけられた。

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