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eドリル トップページ > That's GAKU(2015年4月)

2015年4月

「海底熱水鉱床」を日本近海で次々発見!

 1月28日、沖縄県久米島沖の水深1400mの海底で、銅や亜鉛などを高い割合で含む「海底熱水鉱床」を確認したと発表された。海底熱水鉱床は、海底で熱水が吹き出している穴の周辺に鉱物が積もってできるもの。久米島沖の海底から採掘された鉱物は、南米の銅山で採れる鉱石の15〜30倍もの銅を含む高品位のものだった。
 実は、12月4日にも、沖縄本島北西沖で、銅や鉛、金、銀などが含まれる国内最大級の海底熱水鉱床の発見が発表されたばかり。調査船や採掘機の性能が上がったことで、日本近海で鉱床が相次いで発見されるようになっている。
 日本では、2012年に最新鋭の調査船「白嶺」(全長118m、6283t)が開発された。音波を使った海底調査の精度が上がり、海底鉱床を発見しやすくなったのだ。また、大型掘削装置も搭載していて、世界で初めて海底鉱床での採掘試験にも成功した。
 現在は、世界のどの国も深海で商業的に資源を採掘する技術を持っていないが、政府は本格的な調査を進め、2020年代中の商業採掘を目指すという。
 日本では、1970年代までに陸上の多くの鉱山が閉鎖され、現在は銅や亜鉛、金、銀など多くの鉱物を輸入に頼っている。今後、日本近海の海底から鉱物資源を採掘できるようになれば、日本は資源の豊富な国になるかもしれない。

探査機「ロゼッタ」史上初の彗星着陸に成功!

 史上初めて彗星への着陸を成功させたのは、欧州宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」。2004年に打ち上げられた「ロゼッタ」は、10年かけて地球から5億q離れたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に到着。8月から彗星の近くで観測を続け、11月13日に着陸機「フィラエ」を投下した。
 チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、火星と木星の間にあり、約6年半かけて太陽の周りをだ円軌道で回っている。2つの大きな塊かたまりがくっついたような形をしていて、長さは最大のところで約4q。大部分が氷とちりでできている。彗星は太陽系の初期の状態をとどめているので、彗星の調査は生命の起源を探る手がかりになると期待されているよ。
 「ロゼッタ」から投下された着陸機「フィラエ」は、着陸後、彗星の表面の様子を撮影し、ドリルで地表に穴を開けて物質を調べる予定だった。ところが、着陸して2日ほどで電池切れになり、休眠状態になってしまった。「ロゼッタ」は、彗星から約20q離れたところから、「フィラエ」を降下させたが、機体を地面に固定する装置が作動しなかったため、地表で2回バウンドし、約1q離れたくぼ地の縁に着地。そこが、充電に必要な太陽光が1日に1時間半ほどしか当たらない場所だったため、電池切れになってしまったのだ。
 しかし、「フィラエ」は「ロゼッタ」から切り離されるときに、約2日半分の電力を充電されていた。それを使い、着陸後、地表の様子を撮影し、地中の物質を調べるためドリルを動かして、「ロゼッタ」経由で地球にデータを送っていたことがわかった。初期の観測は完了していたのだ。
 そのデータを解析した結果、彗星の地表付近にわずかにあった濃度の薄い気体から有機物を検出。有機物は生命体の材料になる可能性がある。今後の分析で有機物の種類がわかれば、生命の起源の手がかりになるかもしれない。
 「ロゼッタ」は、年末まで上空から彗星の観測を続ける予定。また、彗星が移動すれば、電池切れの「フィラエ」に太陽光が当たり、充電される可能性もある。さらに調査の成果を期待したいね。

撮影や警備、輸送や災害救助にも活躍「マルチコプター」

 「マルチコプター」は小型の電動無人ヘリコプターで、「ドローン」とも呼ばれる。6つ、8つなど複数の回転翼(ローター)があり、それらを同時にバランスよく回転させることで飛行する。最近では、カメラを搭載したマルチコプターで空から撮影した映像を目にする機会も多くなった。
 マルチコプターが上昇する原理は竹とんぼと同じで、回転翼を速く回すことで揚力( 浮き上がる力)が発生する。回転速度を上げると上昇し、下げると下降する。前進や後退は、前側と後ろ側の回転翼の回る速さに差をつけて機体を傾けることで進む。前進のときは、後ろ側の回転翼の回転速度を前側より上げ、機体を前に傾けて進む。回転翼は時計回りに回るものと、反時計回りに回るものが交互についていて、コンピュータが回転翼の回転速度を調節している。
 マルチコプターの機体には、コンピュータと位置情報がわかるGPS(全地球測位システム)の受信機、機体の速さや傾きを測るセンサーなどが搭載されている。そのため、無線による遠隔操縦は簡単で、コンピュータに自律飛行のプログラムを組み込めば、操縦しなくてもプログラムされた場所へ自動制御で飛行するという。
 カメラを搭載すれば、離れたところでライブ映像を見ることができるので、スポーツ中継や警備、災害現場の状況を知るためにもマルチコプターが利用できる。
 撮影だけでなく、軽い荷物を運ぶことも可能で、離島や山間部などへ物資を運ぶ手段としても活躍しそうだ。災害時には、救命具を運び、スピーカーで指示を伝えることもできる。海外では、ネット通販の商品の配達やピザの宅配にマルチコプターを利用するという構想も発表され、マルチコプターが飛び交う日も近そうだ。
 しかし、便利になる一方で、マルチコプターによる事故も心配されている。空撮に使われる機体は1m前後の大きさのものが多く、11月3日に行われた湘南国際マラソンでは、撮影用のマルチコプターが墜落し、負傷者を出すという事故が起こった。マルチコプターの利用が増えると、トラブルへの対策も必要になるね。

「はやぶさ2」6年がかりで52億qの旅へ出発!

 いくつものトラブルを乗り越え、小惑星イトカワの微粒子を地球に持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」は、日本人に感動を与えてくれたね。2010年の「はやぶさ」帰還から4年余りが過ぎた12月3日、その後に続く小惑星探査機「はやぶさ2」が打ち上げられた。
 「はやぶさ2」が向かったのは、小惑星「1999JU3」。直径約900mのサトイモのような球形をした小惑星だ。「はやぶさ2」は2018年半ばに小惑星に到着し、約1年半探査を行い、2020年末に地球に帰還する計画。往復52億q、6年がかりの旅を予定している。
 目的地として小惑星「1999JU3」が選ばれた理由は、水分や有機物があると思われる小惑星のなかで、「はやぶさ2」で到達できる唯一の星だったから。もし小惑星の岩石から生物の体を作るたんぱく質の材料となるアミノ酸や、そのもとになる有機物が見つかれば、生命誕生のもとになったアミノ酸は地球上で生まれたのではなく、宇宙から隕石に乗ってやってきたという有力な証拠になるかもしれない。
 今回の「はやぶさ2」計画の最大の目標は、小惑星の岩石を採取して持ち帰ること。初代「はやぶさ」は岩石の採取装置がうまく作動しなかったため、地表のわずかな微粒子しか採取できなかった。
 そこで今回は、人工的にクレーター(穴)を作って、地表だけでなく地中の岩石も採取する。地中の岩石は太陽光の影響が少ないので、太陽系ができたときの状態を残している可能性が高いからだ。
 具体的には、爆薬を仕込んだ衝突装置を小惑星の上空数百mで爆させ、銅製の底ぶたを地表にぶつけて人工クレーターを作る。そのあとで「はやぶさ2」が着陸し、3回にわたり岩石をカプセルに採取することになっている。
 そのほかにも、小型着陸機「ミネルバ2」3台と、欧州製の「マスコット」を降ろして地表を詳しく観測する予定だ。
 「はやぶさ2」はどんな旅をして小惑星にたどり着き、どんな成果を持ち帰ってくれるのだろうか。今から楽しみにして、見守っていこう。

2014年 SCIENCE CALENDAR

「4億年前」から昆虫は飛んでいた

筑波大学などの国際共同研究チームによる遺伝子調査で、飛ぶ能力のある昆虫が誕生したのは、これまでの定説より約5000万年早い「4億年前」と推定された。昆虫の起源は約4億8000万年前と考えられ、陸地に生態系ができる初期の段階から昆虫が存在していたと考えられる。

「太平洋クロマグロ」が絶滅危惧種に

国際自然保護連合が発表した最新のレッドリストで、「太平洋クロマグロ」が絶滅危惧2類に指定された。多くの未成魚を捕獲していることが、数が減った原因とされる。漁獲量の約9割が30kg未満の未成魚で、日本はその6割をとっているので、保護策の強化を迫られそうだ。

「マラリア」での死亡率が13年間で半減

2000年からの13年の間で、「マラリア」で死亡する人が47%減少した。マラリアの病原体となる原虫は、カによって媒介される。マラリアの感染が多いアフリカの地域で、殺虫剤を含む素材で作られた蚊帳が普及したことで、カを寄せつけず、感染を防げるようになったためだ。

世界初の燃料電池車「ミライ」発売開始

世界初の市販の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」が、トヨタ自動車から発売された。燃料は水素で、空気中の酸素と反応させて起こした電気でモーターを回して走る。価格は700万円以上と安くはないが、エコカーとして注目され、すでに約1000台の注文が入っているという。

2015年 SCIENCE CALENDAR

国内最古の「鳥類全身化石」を発掘

福井県勝山市の1億2000万年前(白亜紀前期)の地層から、原始的な鳥類のほぼ全身の化石が見つかった。全長約60p、翼を広げると約1mと推定され、カラスくらいの大きさ。鳥類の骨は壊れやすいので、状態のいい化石は珍しく、「鳥類全身化石」としては国内最古。

「ロボットオリンピック」の開催を決定

政府のロボット革命実現会議は、2020年の東京オリンピックに合わせ、「ロボットオリンピック」を開催すると発表。ロボットオリンピックでは、医療、農業、サービス業などの課題を解決するロボットを開発させて競わせるという。2016年までに開催形式や競技種目を決める。

探査機「あかつき」は12月7日に再挑戦

日本初の金星探査機「あかつき」は、12 月7日に金星への軌道投入に再挑戦することが決まった。2010年5月に打ち上げられた「あかつき」は、その年の12月、エンジンの故障により金星周回軌道への投入に失敗していた。太陽を周回しながら次のチャンスを待っている。

地域差がある「ニホンザル」のあいさつ

京都大学の研究で、野生の「ニホンザル」のあいさつ行動には地域差があることがわかった。金華山島(宮城)と屋久島(鹿児島)のサルとでは、抱き合うあいさつの立つ位置や手の動かし方が違い、抱き合うあいさつをしない地域もある。あいさつは地域や群れ独自の文化のようだ。

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