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eドリル トップページ > That's GAKU(2014年10月)

2014年10月

新しく発足した「内閣人事局」って?

 内閣を補佐する行政機関である内閣官房に、5月30日、「内閣人事局」が発足した。
 「人事」とは「人事異動」の略で、仕事の役職などを変えること。内閣人事局は、外務省や財務省などの中央省庁で働く国家公務員の幹部の人事をまとめて管理するところ。中央省庁で働く国家公務員は約4万人いるが、そのうち内閣人事局が人事を担当するのは、事務次官や局長といった幹部600人ほど。つまり国家公務員のトップの人たちを、どの省庁のどんな役職に就けるかを管理する部署だ。
 これまでは、各省庁が自分たちで人事案を作り、それを首相や大臣がほとんどそのまま決定していた。しかし、これからは、内閣人事局が幹部にできそうな人たちの名簿を作り、その中から誰をどこの省庁のどの役職に就けるか、首相や官房長、大臣といった政治家が相談して決める。だから、これまでは、就職するときに経済産業省に採用された人は経済産業省の幹部になっていたが、これからは、採用されたのとは別の省庁で幹部になったり、国家公務員ではなかった民間企業の人が幹部になったりする可能性もある。
 内閣人事局を作ったいちばんの目的は、首相をはじめとする政治家が、自分たちの政策を進めやすくするため。政治家が各省庁の幹部を決められるのだから、自分たちの政策に反対する人ではなく、賛成する人を重要な役職に就けることができる。もちろん、省庁の垣根を越えて有能な人材を適材適所に配置することや、女性幹部の登用を推進することもできる。一方で、内閣に人事権があると、公務員が首相の考えに沿った仕事しかしなくなり、公正さを欠くのではないかという声もある。

憲法改正に必要な「改正国民投票法」が成立

憲法改正に必要な「改正国民投票法」が成立

 6月13日に、憲法を改正する手続きを定めた「改正国民投票法」が成立した。
 憲法を改正する手順については、日本国憲法第96条で、「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない」と定められている。つまり、国会で決議されただけでは憲法を変えることはできず、国民投票を行って国民の賛成を得なければならない。ところが、もともと日本国憲法は、改正することが想定されていなかった。そのため、長い間、国民の賛否を問うための国民投票の方法を定めた法律がなく、実際に憲法を改正する手続きが決められていない状態だった。
 そこで、「国民投票法」という法律が作られ、2010年に施行された。この法律では、投票権があるのは「18歳以上の国民」と決められたが、公職選挙法で選挙権があるのは20歳以上なので、選挙権が18歳以上に引き下げられない場合には、対象を20歳以上とするという条件がついていた。
 施行から4年たった今も、公職選挙法の選挙権は20歳以上のままだが、今回の改正で国民投票の投票権を持つ年齢を、現在の20歳以上から、4年後の2018年に18歳以上へ自動的に引き下げることが決まった。これで、憲法改正の手続きが整ったことになる。
 具体的には、衆議院で100人以上、参議院で50人以上の議員の賛同を得て憲法改正原案を提出し、憲法審議会で出席議員の過半数の賛成が得られれば本会議で審議される。そして、両議院で総議員の3分の2以上の賛成を得れば可決されて、国民投票が行われる。国民投票では、有効投票総数の過半数が承認すれば、憲法が改正される。
 憲法改正の手続きは決まっても、これだけの賛成を得るのは簡単なことではない。すぐに憲法が改正される可能性は低い。けれども、安倍首相は、日本国憲法は占領下でアメリカに与えられた憲法なので、現行のままでは本当に日本が自主権を回復したとはいえないという考えの持ち主。特に憲法第9条を改正し、「戦争放棄」を削除して、自衛隊を軍隊として活動させたいという思いがある。改正国民投票法を成立させ、手続きを整えたのは、安倍首相に憲法を改正したいという意欲があるからだということも知っておこう。

世界の国々が危険視している「イスラム国」とは?

世界の国々が危険視している「イスラム国」とは?

 6月29日、中東で一つの国が独立を宣言した。シリアからイラクにかけての広い地域を事実上支配している「イスラム国」だ。しかし、一方的に独立を宣言しただけで、国際社会からは国として認められていない。
 イスラム国はイスラム過激派の組織。イスラム過激派とは、イスラム教の法に基づく社会を武力で実現しようとする人たちだ。イスラム過激派といえば、アメリカで同時多発テロを起こしたアルカイダがよく知られている。イスラム国も、もともとアルカイダ系の組織だったが、さらに残虐な行為をする集団へと変わっていった。敵兵を処刑し、その映像を公開。兵士にとどまらず、8月には、アメリカ軍がイスラム国の武装勢力に対して空爆を行ったことに抗議し、アメリカ人ジャーナリストを捕まえて処刑したり、日本人の民間軍事会社の男性を拘束して、その映像をネットに投稿したりした。
 イスラム国は、イスラム世界の統一を目指していて、かつてイスラム教徒が支配したことのあるスペインや北アフリカから中東までの広い地域を領土にしようと、世界中のスンニ派のイスラム教徒に参加を呼びかけている。イスラム国の構成員は2〜3万人ともいわれる。シリアなど中東のイスラム教徒が多いが、フェイスブックやツイッターなどインターネットを通して世界から兵士を勧誘している。独立宣言後は欧米からの参加者も増え、イギリスやドイツ、アメリカなど50か国以上から兵士が集まっている。兵士には高い給料が支払われているため、イスラム教徒だけでなく、先進国で思うような仕事に就けずに不満を持っている若者たちが、イスラム教に改宗して参加する例もあるという。イスラム国は、武力で奪い取った油田の原油を組織的に売りさばいたり、捕まえた外国人の身代金を手に入れたりしているため、資金は豊富。アラブの富豪が資金を援助しているという話もあり、今後も世界から兵士が集まりそうだ。
 また、欧米では、イスラム国に兵士として参加した国民が、自国へ戻ってテロを起こすのではないかと危険視している。
 日本を含めた国際社会は、協力して、これまでに例のないインターネットという武器を持った過激派集団に、どう対処していくのか、その方法を考えなければならない。

「都塚古墳」は、石を積んだ“ピラミッド型の方墳”だった!

「都塚古墳」は、石を積んだ“ピラミッド型の方墳”だった!

 奈良県明日香村にある「都塚古墳」の調査が行われ、国内では例のない、石を階段状に積んだ“ピラミッド型の方墳”だったことがわかった。
 日本の初期の古墳の形は、「大仙陵古墳(仁徳陵古墳)」に代表されるような「前方後円墳」が多い。上から見るとかぎ穴のような形をしていて、近畿では3世紀から6世紀後半にかけて造られた。
 今回調査された都塚古墳も、前方後円墳の終わりの時期と重なる6世紀後半に造られたものだが、形は石を階段状に積み上げたピラミッドのような「方墳」だとわかった。方墳は上から見ると四角い形をしている。最下段は1辺41〜42mの大きさで、現在は下から4段ほどしか石積みが残っていないが、本来は7、8段あり、4・5m以上の高さがあった。
 この形は、韓国のソウルにある百済の王陵「石村洞古墳群」の「積石塚」(4〜5世紀)によく似ている。都塚古墳がある地域は、5世紀以降、朝鮮半島からの渡来人が多く住んだ場所。百済の古墳を参考に造られた可能性が高い。
 この古墳に葬られた人物としては、渡来人と関係が深い蘇我稲目が有力だ。稲目は大臣で、子は蘇我馬子。用明、崇峻、推古天皇は孫にあたる。馬子の墓とされる「石舞台古墳」(奈良県明日香村)も方墳で、用明、崇峻、推古の3天皇の墓も大型の方墳。天皇陵は、ちょうどこの時代に前方後円墳から方墳へ形が変わっていくが、稲目の娘が天皇の妃になったことで、孫にあたる天皇たちの墓も方墳になったとも考えられる。
 また、復元された都塚古墳の外観は、奈良時代の石積みの仏塔「頭塔」に似ているという意見もある。頭塔は朝鮮半島の新羅の仏塔(ストゥーパ)の影響を受けたものといわれている。稲目は、538年に朝鮮半島の百済から日本へ伝わった仏教を厚く信仰していたので、ピラミッド型の方墳を造ったのも仏教と関係があるのではないかという見方もある。
 いずれにしても都塚古墳は、天皇の古墳の形が、前方後円墳から方墳へ変わる先駆けとなった古墳として、貴重なものであることが明らかになった。

SCIENCE CALENDAR

混乱が続く「タイ」で軍事クーデター

タクシン元首相派政権と反政府派の対立で、半年以上暴力などによる混乱が続いた「タイ」で、軍部がクーデターを起こし、軍と国家警察が国家統治の全権を握った。しかし、このクーデターは軍が政権を取るために起こしたものではなく、治安を回復するために行ったもの。

 

祝日「山の日」はお盆に近い8月11 日

改正祝日法が成立し、8月11 日が新しい国民の祝日「山の日」になった。山開きが多く、祝日もない6月の日付も検討されたが、お盆休みに近く連休を取りやすいという理由で8月11 日になった。山の日は2016 年から施行され、国民の祝日は年間16 日になる。

 

「111 歳」の百井さんが世界最高齢男性に

アメリカの世界最高齢男性が亡くなり、誕生日が1日遅かった日本の百井盛さんが、「111歳」で世界最高齢の男性となった。世界最高齢の女性も日本人で、116 歳の大川ミサヲさん。国別の男女合わせた平均寿命でも、日本は前年に続いて世界第1位になっている。

 

人口減少を抑える目標は「50 年後も人口1億人」

政府は経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)を閣議決定し、そのなかで「50 年後も人口1億人」を維持するという目標を掲げた。そのためには、出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数)を、現在の1.4 人から2.4 人に増やす必要があり、その対策をとるという。

 

「集団的自衛権」の行使容認を閣議決定

戦後、これまでの内閣は、憲法第9条を理由に、自衛隊が「集団的自衛権」を海外で行使し、武力を使って攻撃することはできないとしてきた。しかし、安倍内閣は、要件を満たせば自衛隊が海外で武力を使えるように、憲法第9条の解釈を変える閣議決定をした。

 

「防衛装備」の輸出を政府が初めて承認

政府は国家安全保障会議(NSC)を開き、「防衛装備」となるミサイルの部品をアメリカに輸出することと、イギリスと共同研究することを承認した。F35戦闘機に装備されるものなどで、4月に「防衛装備移転三原則」を閣議決定してから、初めての輸出承認となる。

 

「パナマ運河」が開通から100 年

大西洋と太平洋を結ぶ「パナマ運河」が、開通から100年を迎えた。船が大型化したため、通行できない船も増えていたが、2016年の利用開始を目指して拡張工事中。シェールオイルを運ぶ大型船も、アメリカからこの運河を通って日本へ来られるようになりそうだ。

 

インドの「モディ首相」が首脳会談のため来日

5月に就任したインドの「モディ首相」が初来日し、安倍首相が京都で出迎えた。日印首脳会談では、軍事力を強めている中国に対処するため、日本とインドで外交、安全保障について話し合う外務・防衛閣僚の協議会(2プラス2)を開催することなどで合意した。

 

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