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eドリル トップページ > That's GAKU(2014年4月)

2014年4月

「アイソン彗星」が崩壊して蒸発!美しい姿はおあずけに…

彗星の構造

 世紀の天体ショーが見られると期待されていた「アイソン彗星」だったが、11月29日未明に崩壊し、大半が蒸発。大彗星の美しい姿は見られなかった。ところで、「彗星」とは、どのような天体か知っているだろうか。彗星は、太陽系の天体で、本体が数qから数十qというとても小さなもの。成分はおよそ8割が氷の状態の水で、そのほかに二酸化炭素や一酸化炭素、微量の塵などからできている。彗星の多くは、長い楕円の軌道を描いて太陽の周りを回っているが、アイソン彗星のように、一度しか太陽に近づかないものもある。彗星は、ほうきのような尾を引いて見えるため、「ほうき星」とも呼ばれる。彗星には「核」と呼ばれる本体があり、その周囲を明るく輝く「コマ」が覆い、そこから後ろに「尾」が長く伸びているように見える。彗星は主成分が氷の状態の水であるため、太陽に近づくと熱で核の表面が少しずつ溶け、水蒸気やガスが塵とともに放出されるので、ぼんやりとした光に包まれているように見える。これが「コマ」や「尾」の正体だ。アイソン彗星は直径2q程度と考えられ、太陽に接近して核の蒸発が始まると明るく輝き、肉眼でも見えるのではないかと期待されていた。しかし、高温と強い重力により予想より早く崩壊してしまったため、尾を引く優雅な姿は見られなかった。次はどんな彗星が現れるのか、楽しみに待ちたいね。

地球温暖化の影響で「スーパー台風」が増加?

スーパー台風

昨年11月に発生した台風30号は、フィリピン中部を直撃し、死者6245人、行方不明者1039人という大きな被害を出した。台風30号は最大風速毎秒65m、中心気圧895ヘクトパスカルという「スーパー台風」だった。日本の気象庁の台風の分類には、スーパー台風という用語はないが、アメリカでは、最大風速が毎秒66.8m(130ノット)以上の台風を「スーパー台風」と定義している。日本とアメリカでは、最大風速の計算の仕方が異なる。日本は10分間平均の最大風速、アメリカは1分間平均の最大風速を採用している。そのため、日本の最大風速より、アメリカの最大風速のほうが1.2〜1.3倍大きくなる傾向がある。気象庁の解析で最大風速毎秒65mだった台風30号は、アメリカ方式であれば、最大風速毎秒78〜84.5mと考えられ、まさにスーパー台風だった。台風30号による被害が拡大した原因は、上空の大気の流れや台風のコースなどの悪条件が重なり、津波のような高潮が発生したためだ。熱帯の海域で発生する台風は、中心気圧900ヘクトパスカル前後まで成長すると、上空の大気の流れがじゃまをして勢力が衰えるのが一般的。ところが、台風30号が発達したときには、上空の大気の流れが弱かったために、勢力が衰えることなくフィリピン沿岸を直撃した。また、中心気圧が895ヘクトパスカルと非常に低かったため、大気が海面を押さえる力が弱まって、潮位が1m以上吸い上げられた。それが、スーパー台風の猛烈な風によって沿岸に吹き寄せられ、最高で3〜4mもの高潮が沿岸を襲ったとみられている。過去に日本に到達した台風で、スーパー台風に匹敵するものは、1959年の伊勢湾台風、1961年の第2室戸台風、瀬戸内海を中心に高潮被害をもたらした2004年の台風16号など。地球温暖化が進むと海水温が高くなるため、今以上のエネルギーが台風に供給されるようになる。すると、さらにスーパー台風の発生が多くなり、日本への襲来も多くなるのではないかと心配されている。

中国の「玉兎号」が月面着陸!その目的は?

玉兎号

中国は、12月2日、月探査衛星「嫦娥3号」の打ち上げに成功。嫦娥3号には、無人の月面探査車「玉兎号」が搭載されていた。中国の神話では、仙女の嫦娥が月に昇ったとき、一緒に月に行ったうさぎが玉兎。それにちなんだ命名だった。月に達した嫦娥3号は、12月14日に月面に軟着陸し、玉兎号を月面に降ろした。月面着陸を成功させたのは、旧ソ連(ロシア)、アメリカに続いて、中国が3か国目となった。日本が月の周回軌道へ到達したのは1990年で、中国より17年も早かったが、月面着陸では先を越された形になった。玉兎号は、縦1.5m、横1m、高さ1.1mとコンパクトな箱型の6輪車で、重さは140s。太陽光をエネルギーにして、時速約200mで走る。また、玉兎号には、月面から深さ100mまでの地質構造を調査できる能力がある。中国は、月に豊富にあるといわれる資源の獲得をねらっていて、地球にはほとんど存在しないヘリウム3を開発しようとしている。ヘリウム3は、核融合発電の燃料となるため、将来有望な資源だ。中国が宇宙開発に熱心なのは、国の威光を高める目的ももちろんあり、資源開発も目的の一つだが、開発した技術を軍事用に利用できることも大きな理由だ。開発担当者は、嫦娥3号の技術の80%は新しく開発したもので、玉兎号の技術は100%国産だと説明している。月面着陸の際に、速度を自在に調整できるエンジンや、降りる場所を自動選択する地表測定システム、制御用のコンピュータプログラムなどは、軍事用の無人機にも応用できる。また、宇宙放射線を遮る技術などは、核兵器による放射線の対策に応用することも可能だ。今後も、中国は宇宙開発に力を入れていくようだ。2020年を目標に、大型宇宙ステーションの建設計画もある。月探査では、2017年前後に月面のサンプルを採取して地球へ持ち帰り、月への有人着陸も、2025年ころの実現を目指している。宇宙開発の技術が軍事用に転用され、暴走することがないよう、国同士で監視する目を持つことも大切だね。

記録的な大雪を降らせた「南岸低気圧」って?

南岸低気圧

2月14日から16日にかけ、関東甲信越から東北にかけて記録的な大雪に見舞われ、各地で死傷者が続出した。甲府市の積雪は114pに達し、1894(明治27)年の観測開始以来最大を記録。それまでの最高記録の2倍以上にあたる積雪だった。山梨県富士河口湖町で143p、埼玉県秩父市で98pと各地で積雪記録を更新した。これまで経験したことのない雪に見舞われ、航空機の欠航や高速道路の通行止めなどで交通が乱れた。幹線道路の除雪も進まず、立ち往生する車が相次いで、孤立する集落もあり、自衛隊が救助活動にあたった地域もあった。これほどの大雪を降らせる原因となったのが「南岸低気圧」だ。南岸低気圧とは、本州の南岸沿いを発達しながら移動していく低気圧。この季節は、東シナ海や本州の南海上で、南からの暖かい風と、北からの冷たい風がぶつかるために、低気圧が発達しやすくなる。南岸低気圧が通ることは珍しくないが、いつも大雪を降らせるわけではない。今回は、2つの高気圧があったために、南岸低気圧が日本列島に大雪を降らせるコースに導かれてしまった。日本の北東には、偏西風の影響 を受けず、同じ場所にとどまり続けるブロッキング高気圧が居座っていたため、偏西風が北へ大きく蛇行した。そして、シベリア高気圧が日本海付近まで張り出していたことで、南岸低気圧が日本列島に大雪を降らせるコースを進む結果になったというわけだ。今回の混乱は、「予想外の雪のせいだ」と多くの人が考えている。しかし、次も同じ気圧配置になれば、南岸低気圧の影響で再び大雪が降る可能性があることを想定しておくべきだね。

SCIENCE CALENDAR

火星探査機「メイブン」打ち上げられる

アメリカ航空宇宙局は、火星探査機「MAVEN(メイブン)」の打ち上げに成功した。メイブンは2014 年9月に火星に到着し、上空を周回しながら大気や飛んでくる粒子の観測などを行う予定。火星では、無人探査機「キュリオシティ」も調査を続けている。

 

江戸っ子1号が「水深7800 m」で撮影

江戸っ子1号が横須賀新港に帰港し、「水深7800 m」の深海で、魚類などの3D撮影に成功したことがわかった。江戸っ子1号は東京などの町工場のグループが開発した深海無人探査機。深海での魚類撮影は7700mが世界記録で、非公式ながら、それとほぼ同じ深さだった。

 

地球最低気温更新!「- 93.2℃」を記録

南極の高原で2010年8月10日に「−93.2℃」の地球最低気温を記録していたことがわかった。それまでの最低気温は南極で1983年に観測された−89.2℃だった。−93.2℃を記録した地点に温度計はなく、地球観測衛星「ランドサット8」の赤外線センサーなどによって算出された。

 

アホウドリが聟島で「2例目」の産卵

国の天然記念物アホウドリが小笠原諸島の聟島で「2例目」の産卵をしたことがわかった。聟島では新しい繁殖地作りのため、ヒナを移送して巣立たせる事業を展開中。前年1例目の産卵が確認され、今回も同じつがいが産卵。今シーズンもふ化には至らなかったが、来年こそ。

 

国際協力の長期目標は「火星への有人探査」

国際宇宙探査フォーラムが開かれ、「火星への有人探査」を国際協力の長期目標とすることが決まった。これまでは、アメリカや日本、ヨーロッパの国々などが宇宙開発の国際協力を行ってきたが、今回のフォーラムには、宇宙大国になりつつある中国やインドも招かれていた。

 

世界の平均気温が「4番目」の高さに

アメリカ海洋大気局が、2013年の世界の年間平均気温を発表。年間平均気温は14.52℃で、1880年以降で「4番目」の高さだった。過去134年間のうち、年間平均気温のトップ10は、地球温暖化の影響から、すべて1998年以降。1位は2010年、2位は2005年、3位は1998年だった。

 

「深さ1400km」の地球の深部にも水

愛媛大学などのチームの実験により、地球内部の「深さ1400km」の高温高圧の地点にも水分があるとみられることがわかった。これまでは、深くなるにつれ温度と圧力が上昇して、地球のプレート(岩板)の水分が抜けるため、水があるのは深さ1250kmが限界とされていた。

 

安価の「シェールガス」アメリカから日本へ輸出

アメリカのエネルギー省が「シェールガス」を日本へ輸出する計画を認可した。3年後には、日本が1年間に輸入する液化天然ガスの約2割をシェールガスに切り替えられる。シェールガスは生産が急増し、価格が安くなっているため、液化天然ガスより輸入価格が2割ほど安くなる。

 

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