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eドリル トップページ > That's GAKU(2013年11月)

2013年11月

過密ダイヤでも定時運行の「新幹線」

東京と新大阪を結ぶ東海道新幹線は、年間約12万本の列車を走らせている。平成23年度に運行された東海道新幹線の運行状況をみると、1列車あたりの平均遅延時間(遅れ)は、わずか36秒だった。新幹線は、台風や大雨、大雪などの影響で運転を見合わせることがある。平均36秒という遅れは、そういった自然災害を除けば、ほとんど遅れることはないくらいの正確さだ。鉄道を利用する人にとっては、時間通りに安全に目的地へ運んでくれることがいちばんのサービス。日本では、列車が「時間通り」に走っているのが当たり前だが、海外では、5分や10分は「遅れる」のが当たり前。後進国だけでなく、先進国でも、鉄道の定時運行が日本ほど徹底している国はない。列車を時間通りに走らせるには、車両や運行システムの開発・製作に高い技術が必要なことはもちろんだが、実際の運行には、運転手や車掌、駅員、車両を点検する作業員など、多くの人が責任を持って自分の仕事を時間通りにこなさなければ、「時間に正確なサービスは提供できない。時間に厳しい日本人が、協力し、支え合っているからこそ実現できることだ。

新幹線の運行を支える「7分清掃」

アメリカのテレビ局が、日本の新幹線の車内清掃の様子を「7分間の奇跡」と紹介した。海外の人を驚かせたのは、JR東日本が走らせている東北、上越、山形、秋田、長野の各新幹線の車内清掃を担当している清掃会社の仕事ぶり。新幹線が東京駅に到着してから、折り返して出発するまでの時間は平均12分しかない。そのうち、乗客の乗り降りにかかる時間が5分。つまり、残りの7分で車内を清掃し、座席カバーを交換し、座席の向き変え、忘れ物のチェックなどもしなければならない。1本の列車の清掃を22人のチームで担当するが、1両に約100席ある座席を原則1人で清掃する。その作業の様子は、手際ぎわがよく、きびきびとしていて、見ていて感心するほど。けれども、本当に感動するのは、ただ素早く清掃をするだけではなく、「おもてなし」の心を持って乗客に接していることだ。新幹線の到着後、降りてくる乗客からゴミを預かるときには「ありがとうございました」とあいさつし、ホームとの間があいていれば、「足元にお気をつけください」と注意を促す。清掃が終わったあとは、並んで乗車を待っている乗客に一礼。目の不自由な乗客がいれば、座席まで案内することもあるという。日本の新幹線の定時運行は、こんな「時間に正確」で「丁寧」なサービスに支えられている。フランスの国鉄の総裁も、この清掃会社のサービスを見て、「フランスではできない。このサービスをフランスに輸出してほしい」と語ったそうだ。日本の新幹線はすでに台湾へ輸出されており、インドなどでも採用が検討されている。車両や運行システムだけでなく、こういったサービスも含めて輸出する日が来るかもしれない。

指定の時間に届く「宅配便」

海外から日本へ来た人が驚くサービスに、宅配便がある。翌日、翌々日といった指定の日に届けるだけでなく、指定の時間帯に届けてくれる。日本では当たり前になったサービスだが、これほど正確に荷物を届けるサービスが行き届いている国はない。これも、荷物を管理するすぐれた物流システムがあってこそだが、それだけでなく、荷物を運ぶドライバー一人ひとりの「時間の正確さ」が支えている部分も大きい。宅配便の大手、ヤマト運は、日本と同じ宅配便のサービスを、台湾、上海、香港、シンガポール、マレーシアでもスタートさせた。難しいのは、現地で荷物を届けるドライバーの教育だ。「時間の正確さ」にどれだけ価値があるかを理解させ、さらに、気持ちのいい「あいさつ」も身につけてもらわなければならない。しかし、こういった「時間に正確」で「丁寧」な日本流のサービスは、海外でも必ず喜ばれる。日本人にとっては当たり前のサービスが、実は特別で、世界に誇れるものなのだ。

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