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eドリル トップページ > That's GAKU(2013年6月)

2013年6月

「F35」の部品輸出がなぜ問題になるの?

「F35」は、レーダーに映りにくい最新鋭のステルス戦闘機。敵に発見されにくく、敵を感知する能力は高い。安倍内閣は、このF35を自衛隊の次期主力戦闘機として42機購入する計画だ。それを機に、日本もF35の共同開発に加わって部品の開発・製造を担当することがわかり、問題になった。これまで自衛隊が導入してきた主力戦闘機は、アメリカが開発した機体のライセンスを日本企業が買って、国内で製造していた。けれども、製造するのは自衛隊が使う戦闘機のみで、海外に輸出することはなかった。ところが、今度のF35では、9か国で進められている共同開発に日本も加わり、エンジンやレーダーの一部を開発・製造するので、日本以外の国が使うF35にも日本製の部品が使われることになる。つまり、武器を輸出することになるのだ。日本には、1967(昭和42)年に佐藤栄作内閣が決めた「武器輸出三原則」がある。国際紛争(戦争)の手助けをしないために、@共産圏、A国連決議で禁止された国、B国際紛争をしている国への武器の輸出を禁止。1976(昭和51)年には、事実上、武器輸出を全面禁止にした。その後、アメリカとのミサイル防衛の共同開発・生産は例外とし、2011年に野田佳彦内閣は、アメリカ以外の国とも共同開発ができるよう武器輸出三原則を緩めた。だが、「国際紛争の助長回避」の原則だけは維持していた。ところが、F35は周辺国と紛争を繰り返しているイスラエルに導入される予定なので、共同開発に参加すれば、国際紛争を助長することになりかねない。それでも安倍内閣は、F35の部品輸出を、武器輸出三原則の例外として認めた。日本が戦闘機の開発に加わらなければ、F35そのものの価格も割高になり、技術面でも各国に後れをとって、日本の航空産業は衰退する。しかし、例外を認めていけば、武器の輸出がどんどん拡大する恐れもある。今後、日本はどうするべきか、武器輸出について、国民みんなで考える必要がある。

ドイツとフランスが結ぶ「エリゼ条約」って?

1月22日、「エリゼ条約」締結50周年を祝う式典がベルリンで開かれ、ドイツのメルケル首相やフランスのオランド大統領らが出席した。エリゼ条約は、1963年1月22日に、旧西ドイツのアデナウアー首相とフランスのドゴール大統領が調印した「独仏友好条約」。フランスの大統領府、パリのエリゼ宮で調印されたので、エリゼ条約と呼ばれる。ドイツとフランスは、どちらもヨーロッパの主要国で、しかも隣国同士。たびたび対立しては、戦争を繰り返してきた。両国の国境近くにあるアルザス・ロレーヌ地方が、ヨーロッパ有数の鉄鉱石と石炭の産地であることから、特に産業革命以降、この地方の領有権をめぐって両国は対立。そして、第一次世界大戦、第二次世界大戦を引き起こし、敵味方となって戦った。その反省から、第二次世界大戦後に結ばれたのがエリゼ条約だった。この条約には、外交的に重要な決断は両国で相談すること、少なくとも年に2回は首脳会談を開催すること、相互の国の語学教育を充実させること、青少年の交流を進めることなどが盛り込まれていて、EU(欧州連合) 誕生の基礎にもなっている。最近、隣国とぎくしゃくしている日本も、お手本にしたい条約だね。

日銀が導入した「物価安定目標」って?

日本の中央銀行である日本銀行(日銀)は、1月22日に、2%の「物価安定目標」を導入した。物価安定目標とは、国の中央銀行が経済にとって望ましい物価上昇率を掲げて、それを達成するために金利を上げ下げしたり、世の中に流通するお金の量を増減させたりする政策だ。日銀は、物価が前年に比べて、2%上昇するまで、世の中に出回るお金の量を増やす金融緩和を続けることにしている。2%の上昇を物価安定目標にした理由は、物価が下がり続けるデフレから抜け出すためだ。ここ数年の日本は、ものやサービスの値段が下がり続けていたため、まだ物価は下がるという気持ちが働いて、消費者がものを買い控えていた。すると、企業はもうからないので従業員の給料を下げる。給料が下がると、消費者はさらにものを買わなくなるという悪循環で、どんどん日本の景気は悪くなった。そこで反対に、日銀の政策で、これから物価が上がるという期待を消費者に持たせれば、消費者は値上がりする前に買い物をしようとするので、企業はもうかる。すると、給料が上がり、ますます消費者がものを買うようになって、景気がよくなるという作戦だ。物価安定目標は、1990年にニュージーランドで初めて導入され、現在は、カナダやイギリスなど30か国近くで採用されている。日銀は4月4日には、2%の物価安定目標について、「今後2年程度での実現を目指す」と発表。物価安定目標の導入から4か月が過ぎ、今のところ、順調に物価が上昇していきそうな気配がある。この政策がうまくいくかどうか、2年後の日本の物価をチェックしたいね。

初期の縄文土器から「世界最古の調理の跡」発見!

北海道と福井県から出土した、ごく初期の縄文土器から、サケなどの魚を煮炊きした痕跡が見つかった。調理に使われたとみられる世界最古の土器は、これまで約9000年前のものだったが、今回、調理の痕跡が見つかった縄文土器は、1万1000〜1万5000年前のもの。「世界最古の調理の跡」として注目されている。日本とイギリスの研究チームが、北海道の大正3遺跡(帯広市)と福井県の鳥浜貝塚(若狭町)から出土した縄文土器の焦げ跡を分析したところ、魚などを高温で調理したときにできる脂肪酸が含まれていることがわかった。魚はサケやマスの可能性が高く、土器を300℃近い高温に熱し、魚を煮炊きした証拠だという。縄文土器が作られた年代は、約1万6000〜約2300年前までと、1万3000年以上の幅がある。後期に作られたものは、煮炊きに使われていたことがわかっていたが、農耕が始まる前の初期の縄文土器は、食料の貯蔵用や儀式で使われていたもので、調理には使われていなかったと考えられていた。そのため、今回の分析結果は、これまでの定説を覆す発見につながった。こうした研究の積み重ねによって、縄文人の暮らしぶりが少しずつ解明されていくんだね。

ツイッターもOK!「ネット選挙」が解禁

ついに、選挙運動にもインターネットが利用できるようになる。4月19日に、公職選挙法の改正案が可決、成立し、夏の参議院議員選挙から、「ネット選挙」が始まることになった。これまでの公職選挙法では、ホームページ(HP)やブログなどインターネット上で、選挙運動にかかわる文章や動画などの公開を禁じていた。その理由は、法律が整備されていなかったため、候補者の名誉を傷つけるようなデマや悪口が流されたり、別の人間が候補者になりすまして情報を流すなど、選挙運動の公平性が保てない心配があったからだ。しかし、公職選挙法の改正で、ネット選挙運動でしていいことといけないことをはっきりさせ、違反者への罰則も定めたので、ようやくネット選挙が解禁になった。具体的には、政党や候補者がHPやブログに政策を載せたり、投票を呼びかけられるようになり、交流サイトのフェイスブックや短文投稿サイトのツイッターなどで有権者と議論したり、投票を依頼することも可能になった。有権者も、ツイッターなどで自分が応援する候補者への投票を呼びかけることができる。ただし、電子メールを使った選挙運動は、他人になりすましたりする心配があるため、政党と候補者に限られる。一般の有権者はメールでの選挙運動はできず、候補者から受信したメールを転送することも禁じられている。アメリカや韓国では、すでにネット選挙が行われていて、多くの有権者がフェイスブックやツイッターなどで候補者についての情報を得ている。日本でも、ネットで候補者の主張が詳しくわかるようになり、国民の選挙への関心が高まることが期待されているよ。

SCIENCE CALENDAR

「訪日観光客数」震災前の人数に回復

東日本大震災があった2011年は、日本を訪れる外国人観光客数が減ったが、2012年の「訪日観光客数」は推計837万人で、2010年に次ぐ歴代2位の多さ。震災前の人数に回復した。2010年に比べて韓国は減り、台湾、タイ、マレーシアなどからの観光客が増えた。

「トヨタ自動車」2年ぶりに販売台数世界一

「トヨタ自動車」はハイブリッド車などの販売が好調で、2012年の世界販売台数が過去最高を更新。2011年の販売台数世界1位だったアメリカのゼネラルモーターズ、2 位だったドイツのフォルクスワーゲンを上回り、2年ぶりに世界一に返り咲いた。

「アメリカ産牛肉」の輸入規制緩和

牛の病気である牛海綿状脳症(BSE)対策として、輸入できる「アメリカ産牛肉」の条件を月齢20か月以下の若い牛に限定していたが、BSEの発生が激減したため、30か月以下まで規制を緩和した。これにより、価格の安い牛肉も輸入されるようになりそうだ。

3回目の「核実験」を北朝鮮が強行

朝鮮中央通信は、地下「核実験」を成功裏に行ったと発表。北朝鮮の核実験は、2006年、2009年に続き3回目。金正恩体制になってからは初めてだった。核爆弾が小型化されると、長距離弾道ミサイルへの搭載も可能となるため、国際社会からは非難と制裁が加えられた。

初の南米出身「ローマ法王」が誕生

新しい「ローマ法王」を決めるコンクラーベ(法王選挙会)が行われ、第266代法王にアルゼンチン出身のホルへ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿が選ばれ、フランシスコ1世となった。法王はほとんどヨーロッパ出身者で占められてきたが、新しい法王は初の南米出身。

「キプロス支援」でEUユーロ圏が合意

EU(欧州連合)はユーロ圏財務相会合で、「キプロス支援」に合意した。キプロスは2008年に単一通貨ユーロを導入したが、ギリシャの債務危機で銀行が損失を出して経営不振に陥り、金融支援を求めていた。大手銀行を解体、再編することが支援の条件だった。

山形大学の研究グループが、ペルーで新たな「ナスカの地上絵」を発見した。今回見つけられた地上絵には、2人の人物が描かれている。周辺で出土した土器などから、紀元前400年から紀元前200年の間に描かれたものと推定されている。

山形大学の研究グループが、ペルーで新たな「ナスカの地上絵」を発見した。今回見つけられた地上絵には、2人の人物が描かれている。周辺で出土した土器などから、紀元前400年から紀元前200年の間に描かれたものと推定されている。

「TPP交渉」に日本の参加が決定

環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉に参加している11か国の閣僚が会合を開き、日本の「TPP交渉」参加を承認した。日本は7月下旬の会合からTPP交渉に参加できる見通し。9月、10月にも会合を開き、年内に大筋で合意することを目指している。

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