• eドリルを受講している人はこちら
  • 受講効果・目的
  • 受講システム
  • 充実のサポート
  • 費用・環境について
  • eドリルトップページ

eドリル トップページ > That's GAKU(2013年4月)

2013年4月

「アホウドリ」が新しい繁殖地で、初めて産卵!

11月14日、小笠原諸島の聟島で、「アホウドリ」の初めての産卵が確認された。それがなぜニュースなのかというと、アホウドリは国の特別天然記念物で絶滅危惧種。聟島は、アホウドリの新しい繁殖地として選ばれた引越先だからだ。アホウドリは日本で最大級の海鳥。翼を広げると2m以上になる。夏はベーリング海やアリューシャン列島周辺の北の洋上で暮らし、秋に繁殖地の島に戻って、冬は集団で子育てをする。昔は北太平洋に多数生息していたが、布団や枕の材料となる羽毛を採るために乱獲された。東京から約600q南にある伊豆諸島の鳥島は、アホウドリの主要な繁殖地だが、明治時代だけで500万羽以上が羽毛採取のために殺され、昭和に入ると数が激減した。第二次世界大戦後の観察では、鳥島でも周辺の島でもアホウドリを発見できず、絶滅の可能性大と発表された。しかし、1951(昭和26)年に、鳥島でアホウドリがわずかに見つかり、保護活動が始まった。鳥島のアホウドリの営巣地は斜面で、雨で表土が流れやすく、ヒナが無事巣立つ確率の低い場所だった。そのため、安全に子育てできる緩やかな斜面に繁殖地を誘導する作戦を実行。アホウドリの模型(デコイ)をたくさん置き、鳴き声を流して仲間がいると錯覚させ、営巣させることに成功。少しずつ鳥の数も増えた。だが、鳥島は火山島で、いつ噴火してもおかしくない状態。アホウドリは、鳥島以外では尖閣諸島でわずかに繁殖しているだけ。もし鳥島の噴火で繁殖地が失われれば、絶滅の危機になる。そこで、かつてアホウドリの繁殖地だった小笠原諸島の聟島(鳥島の約370q南)を再び繁殖地にする作戦が、山階鳥類研究所を中心に始められた。アホウドリは生まれて3〜5年すると、毎年、自分が巣立った繁殖地に戻って子育てをする。そこで、鳥島で生まれたヒナを聟島へ移して飼育し、巣立たせる作戦を2008年から開始。5年で69羽が巣立った。今回、確認された卵は、聟島から巣立ったオスが野生のメスとつがいになって産み落とされたもの。残念ながら卵は未受精卵らしく、ふ化することはなかったが、2008〜09年に巣立った25羽のうち12羽が島に戻るようになっている。聟島生まれのアホウドリが復活する日も近い。

 

ロシアが40年ぶりに「ルナ・グローブ」で月探査

ロシアは、2015年後半に、月探査機「ルナ・グローブ」を無人ロケットソユーズ2で打ち上げる計画を発表した。打ち上げは、極東アムール州に建設中のボストーチヌイ宇宙基地で行われる予定。ロシアはソ連時代、月探査の技術で世界をリードしていた。1959年、世界で初めて月面に到達した人工物は、ソ連の無人探査機「ルナ2号」だった。有人宇宙船初の月面着陸は、アメリカの「アポロ11号」に譲ったものの、無人探査機で初めて月の石を持ち帰ったのは、1970年に打ち上げられたソ連の「ルナ16号」だった。ソ連の月探査は、1976年に無人探査機「ルナ24号」を打ち上げ、月の土を採取して帰還させたのが最後なので、ロシアの月探査計画は、約40年ぶりになる。月探査機「ルナ・グローブ」には、月の周回軌道から探査を行う周回機とペネトレーターと呼ばれる月面に打ち込んで使用する探査装置が搭載される。ペネトレーターは、月の地震や熱流量が観測できる装置。これらの装置を使い、月面の水の存在や月の内部構造、天然資源の存在などについて探査を行う予定だ。ロシアは、月面基地の建設を最終的な目的として月探査計画を進めていて、「ルナ・グローブ」の打ち上げは、その第一弾となる。

温暖化防止の新枠組み作りに向け「ドーハ合意」を採択

11月末から12月にかけてカタールのドーハで開かれた国連気候変動枠組み条約第18回締結 国会議(COP18)で、「ドーハ合意」が採択された。国連気候変動枠組み条約は、地球温暖化を防ぐための条約で、締結国会議(COP)は、条約を結んだ国が条約を実行するための話し合いをする会合だ。COP3で、先進国の温室効果ガス削減目標を定めた京都議定書が採択されたが、京都議定書は2012年までのものなので、その後の方針を決めなければならない。だが、先進国は「新興国や途上国もすべて参加する枠組みにしなければならない」と主張し、途上国は「これまで先進国が大量の温室効果ガスを排出してきたのだから、先進国が取り組むべきだ」と主張して交渉は進まなかった。やっと2011年末のCOP17で、「すべての国が参加する枠組みを、2020年にスタートさせること」だけが決まっていた。今回のドーハ合意では、2014年までに交渉の要素を整理し、2015年に新しい枠組みを採択するという作業計画が決まった。また、先進国は途上国に対し、2020年までに年間1000億ドルの援助ができるようにすると約束しているので、途上国から「援助を実施してほしい」という意見が出たが、経済状態がよくない先進国が多く、具体的な援助方法は決まらなかった。そのため、先進国は「途上国に対する援助方法」を決めて、今年のCOP19で提出することがドーハ合意に盛り込まれた。そのほかに、新しい枠組みが実施されるまで京都議定書を延長することも決まったが、参加したのはEU 加盟27か国と先進国10か国だけで、日本やアメリカは効果がないとして参加しなかった。

健康への影響も心配される「PM2.5」って?

「PM2.5」とは、大気中に浮遊している2.5μm(1μmは1oの1000分の1)以下の微小粒子状物質のこと。2.5μmは、髪の毛の太さの30分の1という、目に見えないような大きさだ。PM2.5というと、体に悪い化学物質のような印象があるが、粒子の成分は限定されていない。主な発生源は、工場のボイラーや焼却炉などのばい煙、自動車の排ガスだ。しかし、人工的なものばかりではなく、火山噴火による火山灰や黄砂のような自然現象によって発生するPM2.5もある。国内でも工場や自動車からPM2.5が排出されているが、日本では排出量が厳しく規制されている。心配されているのは、中国で発生したPM2.5が大量に流れ込むことだ。中国ではエネルギーの7 割を石炭に頼っているので、工場や家庭で燃やされる石炭のすすや煙もPM2.5の発生源だ。PM2.5がこわいのは、非常に小さい粒子なので、呼吸によって肺の奥深くまで入り込み、肺がんやぜんそくなど呼吸器系の病気を発症させるからだ。また、粒子が細かいため一般的なマスクでは通り抜けてしまい防御できない。環境省は、PM2.5の大気中の濃度が、日本の環境基準の2倍にあたる「1日平均13mあたり70μg」を超えると予測されたときに、外出をしないよう呼びかけることに決めた。キミもPM2.5に関する情報には耳を傾けてほしい。

水銀使用を国際的に規制する「水俣条約」とは?

「水俣条約」は、水銀や水銀を使用した製品の製造や輸出入を規制する国際条約。正式名称は「水銀に関する水俣条約」で、2013年10月の採択を目指して、政府間で交渉が行われている。条約の名称を水俣条約としたのは日本政府の提案で、その理由は、水俣病の経験を生かすためだ。水俣病は日本の4大公害病の一つで、1956(昭和31)年に熊本県水俣市で認定された。神経系の中毒症状を起こす病気で、手足の感覚障害や歩行障害、視野狭窄(狭くなること)、言語障害、手足の震えなど多様な症状を起こす。その原因となったのが水銀だった。水俣市にあったチッソという化学工場からメチル水銀が排出され、水俣湾に垂れ流された。メチル水銀は水俣湾で育った魚介類の体内に蓄積され、それを食べていた住民が水俣病を発症。環境汚染が原因で、食物連鎖により引き起こされた世界初の公害病は、水銀汚染による健康被害の恐ろしさを世界に知らせた。水銀による環境汚染や健康被害は、中国やカナダなど世界各地で報告されていて、これを防ぐ目的で水俣条約が結ばれることになったのだ。条約では、水銀を使った体温計や血圧計、水銀を一定量以上含む蛍光灯など16品目の製造を2020年に禁止すること、水銀の輸出入を条約で認められた用途に限ること、水銀を含む廃棄物の適切な管理・処分方法も定められている。水銀鉱山 の新規開発は禁止され、すでにある鉱山も条約発効の15年後までの廃止が決められている。条約の交渉には約140か国が参加していて、10月に熊本で開かれる会議で採択される予定。条約の発効には50か国の批准が必要で、2016年の発効を目指している。

SCIENCE CALENDAR

「ウナギの稚魚」のエサはプランクトンの死骸

東大などの研究で、ふ化したばかりの「ウナギの稚魚」のエサが、プランクトンの死骸であることがわかった。これまで、ふ化したばかりの体長1cm ほどの稚魚は、何を食べているのかナゾだったが、この発見でウナギを卵から育てる完全養殖の実現に一歩近づいた。

「星出彰彦宇宙飛行士」4か月ぶりに地球に帰還

「星出彰彦宇宙飛行士」がソユーズ宇宙船で地球に帰還した。星出さんは、国際宇宙ステーションに約4 か月間滞在し、小型人工衛星の放出実験やメダカの飼育、3度の船外活動などを実施した。船外活動の累計時間は21時間23 分となり、日本人最長になった。

アメリカの探査機が「水星」で大量の氷を発見

アメリカ航空宇宙局は、水星を周回する探査機「メッセンジャー」の観測データから、「水星」の日の当たらないクレーターの奥に大量の氷を確認したと発表。水分は衝突した彗星などに含まれていたものとみられ、他の惑星に生命が存在する可能性を示している。

「温室効果ガス排出量」2011年度は増加

環境省が2011 年度の国内の「温室効果ガス排出量」を発表。2011 年度は2010 年度に比べて3.9%排出量が増加し、京都議定書で削減が義務づけられた2008 年度以降最多となった。福島第一原発事故のあと、ほとんどの原発が停止し、火力発電が増ふ えたことが主な原因。

ヒトの「iPS細胞」から腎臓組織の一部を作製

京大の研究チームが、ヒトの「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」から、腎臓の組織の一部を作ることに世界で初めて成功した。腎臓は機能が損なわれると修復が難しく、人工透析を受けなければ生きられない患者も多い。今回の研究成果は腎臓の再生医療に役立つ。

最小の「羽毛恐竜」の化石を中国遼寧省で発見

中国遼寧省にある約1億6300 万年前のジュラ紀の地層から、新種の「羽毛恐竜」の化石が見つかった。「エオシノプテリクス(暁の中国の翼)」と名づけられたこの恐竜はおとなで、全長約30cm。これまでに確認された羽毛恐竜のなかでは最小のものだと判明した。

日本で、ついに承認「iPS細胞」の臨床研究

「iPS細胞」を使った臨床研究が、日本で初めて承認された。臨床とは実際に患者に対して治療を行うこと。神戸の医療機関の倫理審査委員会で、加齢黄斑変性という眼病の患者に対し、iPS細胞を使った治療の許可が出た。実施には厚生労働省の審査が必要。

鹿児島で国内初の「ケラトプス類」の化石発見

国内初の「ケラトプス類」の化石が、鹿児島県下甑島の白亜紀後期(約8000 万年前)の地層から見つかった。ケラトプス類はトリケラトプスで知られる角の発達した草食恐竜。この発見で、ケラトプス類はアジアで角を持つまで進化し、北米へ渡ったことがわかった。

ページの先頭に戻る